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アジア競技大会・卓球競技

 今回のアジア競技大会は、9月27~30日までの前半4日間で主に団体戦、10月1~4日の後半4日間で個人戦が行われる。まず大会前半の団体戦の見どころからチェックしよう。

 男子団体で、日本の最大の強敵となるのはやはり中国。馬龍・張継科・許シン・樊振東・周雨というベストメンバーを団体戦にぶつけてきた。チームの主軸となる最強トリオ、馬龍・張継科・許シンから3点を奪うのは至難の業。日本としては、ここのところ国際大会で調子を落としているが、対中国では実績のある松平健太の復活を望みたい。
 一方、地元・韓国はJA全農世界卓球の代表から、代表選考会によって鄭栄植と趙彦来が脱落し、朱世爀・金ミン鉐・李廷佑・金東賢・丁祥恩というエントリー。これが最後のアジア競技大会となるであろう朱世爀を、金ミン鉐や李廷佑がどこまでアシストできるか。次代のエースと言われてきた金ミン鉐は、団体戦のプレッシャーに弱いのが不安材料だ。その他には、荘智淵・陳建安の両輪が強力なチャイニーズタイペイ、女子と同様に若手の成長が著しい香港、そしてエースのアチャンタがドイツ・ブンデスリーガで活躍するインドもダークホースに挙げられる。

 女子団体は、中国の他にシンガポール・韓国・香港・北朝鮮・チャイニーズタイペイという強豪がひしめく。日本女子が過去2大会連続でベスト8に終わっているのも、そのレベルの高さゆえだ。
 今大会、中国女子はエース李暁霞が大会を欠場。女子団体は丁寧・劉詩ウェンを両輪に、若手の朱雨玲と陳夢、そしてカットの武楊という陣容。李暁霞の欠場は全身に抱える故障が主な理由だが、丁寧と劉詩ウェンに対し、「李暁霞抜きで勝ってみせろ」という首脳陣からの課題でもある。ふたりは相当気合いが入るだろう。
 そして、中国への挑戦権を得る前に、日本にとって怖い存在なのは韓国と北朝鮮。韓国はエースの「美人チョッパー」徐孝元に、長身の右シェークドライブ型・梁夏銀、中国から帰化したサウスポーの田志希という顔ぶれ。北朝鮮はなんといっても、2013年世界ベスト8のカット主戦型・リ・ミョンスンが怖い。両チームともエースはカット主戦型なので、「カットキラー」平野早矢香の存在は頼もしい。

 ちなみに今回のアジア競技大会は、セルロイドボールでの開催となる。すでにベラルーシオープンやチェコオープンといったITTFワールドツアーがプラスチックボールで開催。男子のエース・水谷はECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)などもプラスチックボールで戦っている。代表選手たちも、2種類のボールでの調整を迫られてひと苦労だが、大きな国際大会では、このアジア競技大会がセルロイドボールを使用する最後の大会になりそうだ。
  • 対中国の切り札、松平の復調が待たれる

  • バックハンドの攻撃力がさらに向上している石川

  • 団体戦で中国男子の大黒柱となる馬龍

  • 地元ファンの期待を集めるチョッパー・徐孝元