スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

2014世界ジュニア選手権大会速報

 大会の全日程を終了した第12回世界ジュニア選手権。日本は男女団体での銀メダルに続き、男子シングルスで村松雄斗、女子ダブルスで平野美宇と伊藤美誠が銀メダルを獲得。大会を通じて計4枚の銀メダルを獲得した。

 個人戦に入り、日本チームは果敢に中国に挑んだ。女子シングルスでは、前田美優が3位に入った陳可と火の出るような打撃戦を演じ、佐藤瞳はカーブロングも駆使した鉄壁の守りで何卓佳をゲームカウント3ー1まで追い詰めた。そして、平野/伊藤ペアが王曼昱/陳可ペアを破ってついに「中国越え」。それに続いて、村松が呂翔と薛飛を連破し、決勝に進出する活躍を見せた。男子シングルスで梁靖崑と対戦した吉村和弘、于子洋と対戦した坪井勇磨も、ゲームポイントを取ったり、終盤までリードを奪う展開は多かった。一方で、男女団体戦ではまだチームが「闘う集団」になりきれていなかった印象もある。

 男子シングルス2位の村松は、一昨年の世界ジュニアは右ひじの故障と戦いながらのプレーだった。昨年の世界ジュニアでは、決勝の中国戦で2敗を喫し、試合後に涙を流した。今年8月のユース五輪では男子シングルス決勝で樊振東に惜敗し、悔しさをあらわにした。そのシーンを、コートサイドでずっと見てきた。今大会も頂点には手が届かなかったが、敗戦を重ねても中国に挑み続けてきたからこそ、準優勝という今回の成績がある。

 技術面の分析や、フィジカル(身体能力)の強化を進めながら、日本は何度中国に負けてもチャレンジャーであり続けたい。決して臆することなく中国にぶつかってほしい。「100回負けてもいい、ビッグゲームで1回勝てればいい」とは79年世界チャンピオンの小野誠治さんの名言。ぶつかって壊れない壁なら、ほんの小さな手がかりでも組みついて登っていくしかない。
  • 男子シングルス準々決勝で、呂翔を破った村松

  • 平野/伊藤ペアは王曼昱/陳可ペアに勝利した