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世界卓球蘇州大会WEB速報

 4月26日から5月3日まで、中国・江蘇省蘇州市の蘇州国際博覧センターで行われる「2015年世界卓球選手権・個人戦」。中国では2008年の広州大会(団体戦)以来、7年ぶりの開催。男子8名・女子6名から成る日本選手団が、中国のお膝元で「中国越え」を目指す。日本選手のエントリーは下記のとおり。

★日本選手団エントリー
〈男子シングルス〉
水谷隼、丹羽孝希、松平健太、村松雄斗、吉田雅己
〈女子シングルス〉
石川佳純、福原愛、平野早矢香、平野美宇、伊藤美誠
〈男子ダブルス〉
丹羽孝希/松平健太、森薗政崇/大島祐哉
〈女子ダブルス〉
福原愛/若宮三紗子、平野美宇/伊藤美誠
〈混合ダブルス〉
吉村真晴/石川佳純、丹羽孝希/平野早矢香

 男子シングルスに出場するのは、世界ランキング5位の水谷を筆頭に、12位の丹羽、23位の村松雄斗、25位の松平、そして53位で選考会優勝の吉田という顔ぶれ。強さと勢いを兼ね備えた5人だ。前回大会では松平健太がベスト8、丹羽孝希がベスト16に入っている。
 第5シードの水谷は4月22日の日本選手団の記者会見で、「準々決勝で自分が中国選手とどう戦うかをイメージしてきたし、邱建新コーチともそこに重点を置いて練習してきた」と語った。プライベートコーチとして契約し、今大会では日本選手団の男子スタッフに名を連ねた邱コーチの存在は、水谷にとって大きい。日本男子の倉嶋洋介監督も「邱コーチの速攻を受け継いで、水谷は台上から速い攻めができるようになってきた。オールラウンドプレーに速攻という引き出しが増えた」とコメントしている。公開練習では表情にも余裕がうかがえたのは、結婚、そして第一子(長女)の誕生とも無関係ではないだろう。1回戦負けした前回大会のように、格下に取りこぼすことは考えにくい。

 第1〜4シードを占める中国の「ビッグ4」、張継科、馬龍、許シン、樊振東。水谷のみならず、日本選手が準々決勝まで勝ち上がった場合、誰と当たるのかも大きい。メンタルの安定性という面では、樊振東にまだスキがあるか。もちろん、ドイツの両雄、オフチャロフとボルのドローも気になるところだ。

 3月のアジアカップで許シンを破った丹羽は、公開練習ではリラックスしたプレーを見せていた。対カットという不安はあるが、リオ五輪出場の可能性をより大きくするためにも、今大会は正念場だ。松平は前回のセンセーショナルな活躍をまた見せてほしいが、メダルへの距離が近いのは、中国ペアを破った実績も多い丹羽とのダブルス。男子ダブルスでは松平・丹羽ペアが第2シード、森薗・大島ペアが第16シードとなっている。
 村松雄斗と吉田雅己は世界選手権初出場。バック面を表ソフトから粒高に変えて出場する村松は、得意のバックドライブが炸裂するか。東京アートに入社し、新社会人として迎える大会で大きな収穫を手にしたい。吉田は21日にドイツから帰国し、連戦の疲労もあるが、選考会のワンチャンスを見事に生かした勝負強さに期待。得意のストレートへの攻撃が炸裂するか。

 注目を集めることは少ないが、大会前の合宿では石川・平野が男子NT合宿に早く合流し、混合ダブルスの練習もしっかり積んできた。他の種目に先駆けて進む混合ダブルスで快進撃を見せれば、チームにも勢いがつく。攻撃力の吉村/石川と、意外性と安定性の丹羽/平野。中国が梁靖崑/武楊の変則ペア以外、ルベッソン(フランス)/陳夢、許シン/梁夏銀(韓国)という国際ペアでエントリーしていることを考えても、メダルの可能性は高いと言えるだろう。
  • 水谷隼、中国越えに挑む!

  • 飄々(ひょうひょう)と自分のペースを貫く丹羽孝希

  • 動きの良さはナンバーワン、森薗(左)/大島ペア

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※上記リンクは2015年4月時点のものです。