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全国高校選手権(インターハイ2015)

 卓球競技の最終日である8月14日に決勝が行われ、チャンピオンが決定する男女シングルス。
 男子シングルスは、今年1月の全日本ジュニア決勝を戦った青森山田の及川瑞基・三部航平のふたりが優勝戦線をリードする。国際大会やドイツ・ブンデスリーガでも試合経験を積んでいるふたり。前々回2位、前回3位と結果を残している及川に対し、三部は2大会ともベスト16に終わっている。3年生、最後の夏。頂点に懸ける思いが強いのはどちらか。
 ふたりの対抗馬になり得るのは、愛工大名電の松山祐季、野田学園高の伊丹雄飛という強豪校のエースたち。名電は全日本ジュニアベスト8の廣田雅志、天才左腕・木造勇人も優勝戦線に絡む実力がある。中国人留学生は最近存在感が薄れてきているが、パワーみなぎる関西の呉坤、明徳義塾の左シェークドライブ型・金博が有力。金博は技術的には頂点を狙えるだけのものがあるが、メンタルのもろさで結果が出ていない。その他では、6月のジャパンオープンU-21で活躍した左腕の坂根翔大(育英)、昨年の全中チャンプ・出雲卓斗(遊学館)らに注目したい。

 女子シングルスは、世界ランキング33位の佐藤瞳(札幌大谷)をはじめ、全日本ランカーの牛嶋星羅(正智深谷)、攻撃力も高い橋本帆乃香(四天王寺)など、カット主戦型の実力者が揃う。カットを打てなければ優勝は狙えないのが今大会の特徴だ。
 第1シードの田口瑛美子(正智深谷)、第2シードの芝田沙季(四天王寺)は前回3位。昨年のシングルス終了後、「来年は三冠を獲れるように頑張ります」とコメントした芝田は、豪快な両ハンドドライブを武器に初の頂点を狙う。希望が丘のエースである中澤紬や、小柄ながら身体能力の高い平真由香(正智深谷)も両ハンドドライブの威力はかなりのもの。いずれも対カットは万全とは言えないが、対策は練ってくるだろう。その他では、フォアのパンチ力は抜群でカットにも強い木村香純(四天王寺)、小学生時代から全国で活躍する馬場麻裕(芦屋学園)にも注目したい。
 「カット対攻撃」という構図はあるが、絶対的な本命は不在。女子シングルスでは思わぬ伏兵の登場もありそうだ。

 今大会はプラスチックボールが使われる初めてのインターハイ。わずかとはいえ、セルロイドボールより大きく硬いプラボールは、選手の体に疲労を蓄積させていく。加えて有力選手は団体・シングルス・ダブルスの3種目に出場するケースがほとんどで、それぞれの種目で上位に進出した場合、5日間で20試合以上を戦うことになる。タフでなければ、インターハイのチャンピオンにはなれない。
  • 全日本ジュニア優勝の及川、悲願のVなるか

  • 三部は最後の夏に頂点を狙う

  • 力強い両ハンドドライブを放つ松山

  • 全日本ジュニア3位の伊丹

  • 一昨年準優勝の佐藤、全中に続く優勝を狙う

  • 芝田は豪快なパワードライブが武器

  • カットの牛嶋、全日本ランカーの力を見せたい

  • 希望が丘の中澤、昨年優勝した先輩・前田に続くか