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リオ五輪

 何がうれしいって、今回のように男子卓球ががんがん全国に放映されたことが卓球愛好者としては大きな喜びだろう。

 今までテレビで取り上げられるのはたいてい女子。福原、石川、伊藤という人気者がいるし、ビジュアル的にも映えるのだから当然だっただろう。しかし、クアラルンプールでテレビ東京が男子を放映して視聴率が良かったように、一般の人も少しずつ男子卓球のダイナミックさに目を向け始めていた。

 そして今回の水谷の活躍。確かにラリーはおもしろいし、超人的な動きをするし、ガッツポーズもかっこいい。ただし、テレビがこれからいつも男子を取り上げてくれるかどうかはまだわからない。継続させるためにはやはり強くならなければいけないのだと思う。
  
 男子決勝ではあの中国を本気にさせた。優勝するチャンスも見えていた。4年後の東京五輪でリベンジできたら、日本の卓球ファンは涙を流すに違いない。
 国家チームとして、最高の環境で強化する中国にどう対抗するのかを考えなくてはいけない。今回の史上初の3個のメダル獲得にうかれることなく、ナショナルチームや強化本部が将来に向けて総括してくれることを願っている。
 日本の場合は、中国と違って協会がすべてをコントロールし、強化しているわけではない。

 男子であれば、水谷のようにヨーロッパに行ったり、母体チームがあったり、女子であればスポンサーからのお金でそれぞれの「チーム」を作り、ナショナルチームの合宿は調整程度。
 まだまだ改善する余地があるのだ。ただ、現時点では多少問題があるにしても、そういう母体、選手個人、ナショナルチーム(協会)がうまく融合しているのも事実だ。
 また、今回もそうだが、そこには献身的な裏方さんの存在がある。トレーニングコーチ、ドクター、母体やチームのサポーター、練習相手という「陰のメダリスト」の存在を卓球ファンにも知ってほしい。
 そして、4年後にはメインポールの日の丸を揚げて、真の卓球ニッポンにしなければいけない。 (今野)
  • 表彰台でのメダリストたち

  • 水谷の陰には邱健新という優秀なコーチがいた。水谷を復活させた

  • 今大会、献身的に選手の練習相手を務めた松平賢二と大島祐哉。陰のメダリストだ

  • もちろんいじめているのではない。仲良くじゃれている