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リオ五輪

 もうひとつの準決勝が終わった。
 前々日に肋骨を痛めたサムソノフはフォアハンドが思うように振れない。ブロッキングゲームと中陣でのフィッシュで相手のミスを誘う作戦しかできなかった。張継科は4ゲーム目を失ったものの完勝。勝利した瞬間、指を口に当て、「シーッ」のポーズに観客はブーイングで応えた。
 しかし、これは「おれはガッツポーズも声も上げないよ。それをやるのは決勝だよ」と言いたげだったのだが、リオの観客は勘違いしたようだ。

 これにより、銅メダル決定戦は水谷vs.サムソノフ、決勝戦は馬龍vs.張継科の対戦が決定した。
 サムソノフは負傷しているとはいえ、水谷は逆にやりにくさを感じないだろうか。最近でも分の良い相手サムソノフだけに、心理面さえぶれなければ銅メダル獲得のチャンスは大きい。しかし、ここの舞台はオリンピック。最後の1本取るまで油断はできないし、何が起きるかわからない場所だ。

 決勝は、張継科対馬龍。最近の調子や成績で言えば、馬龍有利だが、これもオリンピックという舞台が試合を左右する。大舞台になればなるほど強い張継科。そのメンタルと勝負強さを買って、許シンでもなく、樊振東でもなく、張継科を選んだ劉国梁監督。同士討ちではあるが、とんでもない試合になる予感がする。

●男子準決勝
張継科(中国)  4(9、11、10、-6、9)1  サムソノフ(ベラルーシ)


●テレビ放送予定
12日(金)8:15〜 NHK総合 男子シングルス銅メダル決定戦
  • 肋骨を痛めたサムソノフはフォアを振れなかったが気合は十分だった

  • クールに戦った張継科。攻めてこないサムソノフに戸惑った

  • 2個のメダルを決めた劉国梁監督はガッツポーズ