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ジャパンオープン・荻村杯2017速報

 吉村和弘が15年世界2位の方博に対し、先に3ゲームを奪い、最終ゲームもマッチポイントを奪うなど追い詰めたが、惜しくも金星を逃した。

 チキータと両ハンドのカウンターがおもしろいように決まって3ゲーム連取した吉村。国内屈指と言われるチキータのスピードは、世界トップクラスでも通用するレベルであることを改めて証明した。

 しかし3ゲーム目から方博がロングサービスをうまく使ったり、無理に回り込まずバックハンドで対応し、流れは逆転。4-0で押し切れなかった時点で方博有利かと思われたが、最終ゲームは再び吉村が踏みとどまり、激しい打ち合いの末に10-9とマッチポイントを奪う。

 そこから両者譲らずのジュースが続き、会場内は中国人ファンの「方博、加油(ファンボウ、チャーヨ)」コールと日本人観客の拍手でヴォルテージは最高潮に。しかし最後は方博が渾身の回り込みストレートへのフォアドライブで抜き去り、激闘に終止符を打った。

 「3-0となり勝つチャンスがあっただけに悔しい。あと1本で勝てるという意識は持ってはいけないとは思いながらも、どうしてもそう考えてしまった。自分の技術が中国のトップ選手にも通用することがわかったのは自信になった」(吉村和)

 大魚は逃したものの、大きな手応えをつかんだ吉村。この一戦が世界トップで躍進する足がかりになることを期待したい。


●男子シングルス1回戦
方博(中国) -8、-9、-5、4、8、7、12 吉村和弘
  • 得意のチキータで引っかき回した吉村

  • 追い詰められた方博だが、やはり強かった