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全国高校選手権(インターハイ2017)

会場の一番端の台で、教え子の皆川優香(昇陽)に厳しい視線を送っている。
今年度までは日本生命の現役の選手として登録されているが、実質はすでに裏方に回っている若宮三紗子。今は日本生命が新たにスタートしたジュニアアシスト卓球アカデミーで大阪の昇陽中・高の生徒を教えている。

彼女もかつてこのインターハイで戦った。
2007年、ちょうど10年前の佐賀大会で、女子シングルス優勝、ダブルスも準優勝を果たしている。
連日深夜まで及ぶ猛練習。今の時代ならば問題になっているくらいのスパルタ指導だったが、決して卓球が盛んではない香川の地では「質より量」を選ばざるを得なかったという。

「この歓声に中でやっていたなぁと懐かしい気持ちです。この空気感、ワクワクしますね。もう10年前ですよ。
 私は今年まで現役の選手ですが、指導もしています。勝たせるのは大変ですね。自分が思っていることと、選手が思っていること、できることが違う。無理のない範囲でやらせることが難しい。
 皆川も初戦だからプレーが固かった。負けを覚悟しましたよ。危なっかしい。でも私も高校生の時、こうだったのかなぁと思います。徐々にギアを上げていってほしい」(若宮)

昨夏の全中は2位、すでに国際大会の代表に選ばれている皆川。勝ち上がれば、ジュニア女王の笹尾明日香(横浜隼人)と対戦予定だ。

「(ベスト8決定戦の)笹尾さんのところまではいきたいですね。そこが合格点。もちろん勝てたら最高です。笹尾さんは卓球も強いし、頭も良い。そして何より人間的にも素晴らしい。いつも笹尾に見習いなさいと言ってます」(若宮)

ベンチワークのうまさには定評のある若宮。今度は教え子とともにインターハイチャンピオンを目指す。
  • 指導者としての手腕にも期待がかかる

  • 2回戦を突破した皆川