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全中国運動会・速報2017

●男子シングルス決勝
馬龍(北京市) 8、ー8、ー9、7、6、9 樊振東(解放軍)

大会のフィナーレを飾る、男子シングルス優勝は馬龍!
大会史上初の男子シングルス2連覇!

6月の世界選手権個人戦決勝と同じ顔合わせ。序盤は両選手ともフォアハンドの手数が少なく、緩急をつけたバック対バックのラリー戦という展開も、世界選手権と共通していた。互いに堅いバックの守備力を誇るふたり。準決勝の王楚欽戦では効いた、馬龍のバックの横下回転ショートも、樊振東には一発で打ち抜かれるシーンが多かった。

そして、バック対バックのラリーでは、やはり馬龍が一枚上手だった。伸ばすバックハンドでチャンスを作り、横殴りのバックドライブで得点を狙う樊振東に対し、馬龍はバック面の粘着性ラバーの特製を生かし、球質を巧みに変化させてミスを誘う。成績が出ない時期の「窮余の一策」だったバック面の粘着性ラバーだが、今や馬龍の大きな特長だ。

樊振東の得点は、基本的に自分で狙って取った得点しかない。しかし、馬龍には自分から取った得点と、相手にもらった得点の2種類がある。互いに積み重ねていくと、競り合っても最後は馬龍が抜け出す。

馬龍がゲームカウント3ー2と王手をかけた第6ゲーム。馬龍は3ー3から7ー3とリードを広げる。樊振東も馬龍が3球目で攻めてくるのを読み、ストレートへのバックハンドでノータッチを奪う冷静なプレーを見せるが、最後までフォアハンドでプレッシャーをかけ続けたのは馬龍。9ー9から2点連取して優勝した瞬間、その場に倒れ込んだ。それはまるで世界選手権のリプレイだった。

前回の全中国運動会の決勝では、馬龍に対してゲームカウント3ー2の9ー8でリードを奪い、優勝まであと一歩だった樊振東。今大会、確実に成長した姿を見せたが、またも馬龍の軍門に下った。かつての馬龍がそうだったように、世界の頂点に立つためには避けられない、雌伏の時期なのか。
  • 馬龍、最後はやはりパワードライブがものを言った

  • 樊振東、馬龍という壁の前に立ち尽くした

  • 優勝の瞬間、馬龍は大きくガッツポーズ

  • その場に倒れ込んだ

  • 着替えたウェアを応援団にサービス!

  • 王皓が、樊振東のベンチに入った王涛に物申していた