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2018世界卓球ハルムスタッド大会速報

予選グループの全5試合を、すべてゲームカウント3−0、そして3−0での勝利で終えた日本女子チーム。これは男女チームを通じて、今大会で唯一の快挙。すでに予選グループを終えた女子、そして明日予選グループの第5戦を迎える男子、計48チームの中で5戦すべてを1ゲームも落とさずに勝ち抜いたのは日本女子だけだ。女子の第1シード・中国でさえ、シンガポール戦トップで王曼昱が馮天薇に敗れている。

すでに予選1位通過が決まっている以上、今まで出場機会のなかった長崎、第2戦のエジプト戦のみの出場に留まっている早田を出場させるという選択肢はあっただろう。しかし、日本女子の馬場美香監督は試合後、「これまで3−0で勝った試合が多くて、試合数が少なかったので、決勝トーナメントをどのような状態で迎えるかを考えたうえでこのオーダーにしました。明日は試合がないので、なるべく試合をさせて、試合の感覚を保たせておきたかった」と語った。日本女子はあまりにスムーズに勝ちすぎた、という判断だ。「率直に言って、あまりにも勝ちすぎると勝負勘がなくなってしまうし、簡単に勝ちすぎると接戦の時にどのような状態になるかわからない」(馬場監督)

 経験を積ませるために代表に選んだ15歳の長崎美柚は、結局予選リーグでの出場機会はなかった。馬場監督はスムーズに勝ち進んでいくチームの状況を見て、長崎については実戦での経験ではなく、ベンチで先輩たちのプレーを肌で感じさせることを選択した。「競ったうえでの1位通過なら、長崎を使いたいとずっと思っていました」(馬場監督)。

 気合い満点のプレーを見せた伊藤は試合後、「オール3−0で勝てるとは思っていなかったので、ビックリと同時にうれしいのひと言ですし、またちゃんと気を引き締めないといけないという思いでいっぱいです。アメリカはフルメンバーで試合に臨んできたので、ちゃんとそこに3−0で勝てたのは自信になりました」とコメント。足の疲労はさすがに「ちょっときてるかな(笑)」と言うが、「全然まだいけますし、前より体力もついているので自信をもっている。それを明日ゼロに戻して、明後日に100%、120%の力を出せるようにしていきたい」と語った。

 キャプテンの石川佳純は「馬場監督から、試合が思った以上に簡単にいっているから、トーナメントに向けてもう1試合やったほうがいいという話があったし、私たちももう1試合戦いたかった。まずは少し休んで、体力と気力をためて、明後日はエンジン全開で臨みたい」とコメントした。明日は休養を取りながら会場での練習で調整し、明後日の準々決勝に臨む日本女子。
 果たして「無失点記録」はどこまで続くか?
  • アメリカ戦トップで勝利した石川