速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

2018世界卓球ハルムスタッド大会速報

準々決勝でウクライナに勝利し、明日の統一コリア戦に臨む日本女子チーム。ウクライナ戦後、馬場美香監督は「出てくるであろう相手の5名に対して対策を考えていく。私たちが戦うのは対戦する相手だけなので、1試合1試合、1球1球全力でプレーすることが仕事です。大きな大会では何が起こるかわからないし、今回もそのうちのひとつだと考えています」とコメントした。

最初にミックスゾーンに現れた伊藤は、「私は『楽しみだな、面白そうだな』と思っているので、早く試合したいです。誰と対戦するかわからないので、とにかく楽しみながらやりたいです」と語った。決して強がりではないことは、笑顔で話す様子からもうかがえた。この未曾有の「ハプニング」も楽しんでしまうメンタルの強さ、やはり並ではない。「メダルを獲るのは自分にとって目標ではなくて『絶対』。目標は金メダルなので、気持ちを切り替えて準決勝に臨みたい」と頼もしいコメントを残した。

続いて取材に応えてくれた石川は、「今日の朝、練習に来る時に知って、すごくビックリしました。大会が始まる前からの統一チームではなくて、大会途中からの統一チームで、正直すごく驚きがあります」とコメントした。
「でも、もう決まったことだし、自分たちのプレーをすることに変わりはない。自分たちを信じて戦えばきっと結果はついてくると思っています。さすが世界選手権、こういう予想しないこともあるんだなと改めて勉強になりましたね。でも、どうせどちらかと当たっていたので。練習の成果を見せるつもりで頑張ります」(石川)。リオ五輪の女子シングルスで激戦の末に敗れたキム・ソンイとの対戦については、「楽しみです。チームワールドカップで試合をしたけど、やっぱり世界選手権でもリベンジしたい。何回やってもリベンジするつもりで戦おうと思っています」と闘志をのぞかせた。

「(統一コリアについては)すごくビックリして、大会途中でそんなことがあるんだ、『急に仲良くなったんだ』と思ったんですけど」と話して、報道陣を和ませたのは平野美宇。しかし、続く感想は意外に(?)冷静なものだった。「でも私たちは相手に勝つことは一緒なので、明日も勝ちたいです。韓国も北朝鮮も強いし、いいとこ取りできるから一緒のチームになったんだろうと思います。国の問題だから、しょうがないかなと思いますけど」(平野)。

突然の統一コリアチームの結成について、日本選手の間にも「そんなのアリ?」という思いは当然あるだろう。選手たちはこの世界選手権という舞台で勝利をつかむために、膨大な時間と労力を練習に費やしてきたのだから。しかし、ウクライナ戦に出場した日本女子トリオは、目の前の相手に勝つことに集中しようとしている。騒ぎを大きくしようとしているのは周りだけなのかもしれない。

日本女子チームは、タフだった。明日の女子団体準決勝、コリア戦は現地時間11時(日本時間18時)に開始される。日本女子チームの勝利を信じている。
  • ウクライナ戦で、トップ伊藤に声援を送る日本女子ベンチ