速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

全国高校選手権(インターハイ2018)

 女子学校対抗の準々決勝、大会5連覇中の四天王寺は、希望が丘戦2番で期待の新人・本井が敗れ、今大会初の失点を喫した。2台進行で記録には残らないが、5番では希望が丘高の石田眞行監督も「カット打ちができる」と信頼を寄せる藤森が、四天王寺のチョッパー大川に対し、接戦を展開していた。ヒヤリとする場面だったが、4番宮崎はバック対バックでの揺さぶりに対する強さを見せ、永道にストレート勝ちを収めた。

 「四天王寺の宮崎翔ちゃんは小学生の頃は熊本で、永道は小さい頃はずっと勝っていた。それは精神的に大きいだろうと話はしたんですけど、今日はちょっと出来が悪かったですね。九州大会で優勝した時はすごく攻めていて良かったけれど、今日はレシーブが下がり気味で、ちょっとプレッシャーをかけ過ぎた部分があったかもしれない」(希望が丘・石田眞行監督)。

 これで四天王寺は、1995〜2000年に記録した6連覇に並ぶ、6大会連続優勝まであとふたつとした。武田明子、小西杏、藤井寛子、藤沼亜衣など多くの日本代表を輩出した前回の6連覇に比べれば、強烈な個性を備えたスター選手はいない。しかし、どの選手のプレーからも感じられるのは、圧倒的な練習量。「両ハンドのラリー戦なら、先にミスするのは相手だ」という絶対的な自信を感じさせる。鍛え込まれた強さは健在だ。

 トップを任されているエース塩見に加え、宮崎が変化のある投げ上げサービスからの威力ある攻撃で、単複2点獲りが見込める存在になっている。宮崎を支えるダブルス巧者、左腕・高橋の渋い働きも光る。

 女子学校対抗準決勝の対戦カードは、四天王寺対愛み大瑞穂、遊学館対明徳義塾。プロ集団のごとく、各選手が任務を遂行していく四天王寺と、エースの野村をはじめ、どの選手もコートやベンチで笑顔が弾ける愛み大瑞穂。両校の対戦は興味深い。エース・出雲とスーパー1年生・相馬を擁する遊学館に、団体戦に燃える軍団・明徳義塾が挑む一戦も楽しみだ。
  • 希望が丘戦でチームの勝利を決めた宮崎

  • 宮崎(右)/高橋のダブルスも確実な得点源

  • 遊学館の大型新人、カットの相馬は余裕すら感じさせるプレー

  • 夏に燃える集団・明徳は今年も確実に勝ち上がってきた