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全国高校選手権(インターハイ2019)

ベンチで戸上を支え、優勝後は涙も見せた橋津監督のコメント。
昨日の団体戦で負け、落ち込んでいた王者を生き返らせた裏には魔法の言葉があった。

「篠塚はすごいですね。本当にすごい選手です。(戸上)隼輔は篠塚に選考会で負けている。(2017世界ジュニア選手権1次選考会) 負けた経験があるから、相手が強いというのはわかっているので、1ゲーム目をとれなかったのは苦しいなあと思った。しつこくミドルにストップして、打てるボールがあったんですが、気負っちゃいましたね。とにかく篠塚のバックにボールを集めたらそこから振り回される。フォアに先に打って抜けと、そこから打ち合いにもっていくようにした。でもそれ以上に隼輔の台上が良くて、ストップがかなりの精度がありました。だから途中から隼輔に任してもいいのかなという感覚がありましたね。

お互い同じような戦術でした。王道の戦術、戦い方でした。サービスをフォア前に集めて、ロングをちらつかせる。こっちは先にフォアを振りたいし、篠塚はバックサイドのクロスの展開にしたい。その展開に持ち込む奪い合いだったけど、正直篠塚のほうができていたので苦しい展開でした。

とにかく下回転でブッツリ切るか、横下回転を出す。隼輔の横下回転が結構曲がるんで、左利きに対してチキータ封じができる。
篠塚が出すフォアサイドを切るサービスに対してミスしていたから、もう乗っけて入れようと言いました。とにかく入れないことには始まらない。篠塚のサービスもすごくて、取れないんじゃないかと思うくらいの精度だった。でも篠塚もビビっていたからロングサービスが絶対来るからとベンチで言っていたけど、それもラリーでネットイン、エッジで入ってしまったから苦しかった。

隼輔は今回あまり練習をしてこれなかった。体の調子が悪くて、この1ヶ月はいつもの半分くらいでした。あとは気持ちの部分だけ。昨日の夜、部屋で一緒に話をしました。どういうつもりで臨んでいくのか。
隼輔はいつも負ける時は止まってしまうんです。11本目が見えた時に止まってしまう。だから吹っ切って駆け抜けていけと言いました。脳科学的に11本目のゴールが見えた時にブレーキをかけてしまうと、今までの精度が落ちるみたいなので、そういう話をしました。
決勝の前にも、もっともっと大きな舞台でやらないといけないんだからインターハイの決勝戦は吹っ切って駆け抜けていけと。
昨日の団体戦はああいう形でいつものパターンで止まってしまった。今まで何回もこの悪い考え方というか、思考によってプレーを止めちゃっている。加山戦の10−5で止まっていましたね。選抜で曽根くんに負けた時もそうでした。よくあるんです。止まるんですよ。それは隼輔だけじゃないんですけど、良くない癖、習慣があって、そういうのが何回もあるんです。

試合前にも話したけど、昨日も話して、駆け抜けよう!と話し合いました。本当は昨日の団体戦で頑張りたかったですね。団体戦の優勝は遠いんですよ、何が足りないんだか考え直します。

完全燃焼? できました!」