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卓球ワールドカップ団体戦

 1990年の第1回大会(日本各地で開催)以来、実に29年ぶりの日本開催となるワールドカップ団体戦。男子は前回の18年ロンドン大会で初の決勝進出を果たし、今大会で初優勝を狙う。メンバーは水谷隼、丹羽孝希、張本智和、吉村真晴、そして神巧也の5名だ。

 2020年1月時点での世界ランキングで、上位2名がシングルスの代表候補選手となる卓球。団体戦の代表候補選手もチームランキングでのシードを考えると、ランキング3番手の選手が選ばれる可能性が高いと言われてきた。
 現時点では、20年1月時点で有効なランキングポイントの上位3名は張本智和、水谷隼、丹羽孝希。世界ランキング5位の張本をシングルス2点起用するとなると、水谷/丹羽という左腕同士のダブルスになるが、倉嶋監督は「左同士のペアだとつぶされるコースが出てくるし、彼らと話し合っても、ちょっと難しいところがあると言っていた」とコメント。実現の可能性は低くなっている。

 そうなると、「プレ五輪」である今回のワールドカップ団体戦で、日本男子のオーダーはふたつに絞られる。張本の2点起用で水谷と吉村のダブルスか、水谷の2点起用で丹羽と張本のダブルス。リオ五輪団体戦でペアを組んだ丹羽/吉村を出すと、水谷と張本のどちらかがオーダーから外れるため、難しい部分がある。国際大会で好調をキープする「熱男」神巧也のプレーも見たいのだが、試合数が少ないため、なかなか出番が回って来そうにない。

 国際大会で成績が伸び悩んでいる丹羽の状態については、倉嶋監督も「そろそろ打開策を考えないといけない」と語っている。ダブルスが強いチーム、シングルス2点起用の強力なエースがいるチームなど、対戦相手に応じてシミュレーションを行いながら、オーダーを準備しているという倉嶋監督。東京オリンピックを占う意味でも、今大会のオーダーに注目が集まる。

 馬龍・許シン・樊振東・林高遠・梁靖崑というベストメンバーを揃えた中国や、ボルとオフチャロフに加えて3番手のフランチスカが絶好調のドイツ、李尚洙と鄭栄植のダブルスが強力な韓国など、日本男子にライバルは多い。ベテランの荘智淵が国際大会から退く考えを示したチャイニーズタイペイも、シングルス2点で出場するであろう林昀儒の存在は脅威だ。「水谷キラー」のピッチフォードを擁するイングランドも侮れない。厳しい戦いが待ち受けている日本男子だが、ファンの声援を背中に受けて、この荒波を乗り越えたい。