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速報・現地リポート

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世界ジュニア選手権大会

●ジュニア女子団体準々決勝
〈日本 3ー1 アメリカ〉
 長崎 ー7、ー3、7、ー5 エイミー・ワン○
○木原 6、6、8 クリスタル・ワン
○出澤 2、5、1 レイチェル・ヤン
○長崎 3、8、5 クリスタル・ワン

日本女子、アメリカを3ー1で破って初戦を飾り、ベスト4進出。……しかし、苦しい一戦だった!

 日本はトップに、満を持して大黒柱の長崎を起用したが、相手エースのエイミー・ワンのバックドライブは抜群の切れ味。柔らかい身のこなしに加え、相手のボールの回転とスピードを利用するのが抜群にうまく、長崎の両サイドへ鋭いバックドライブを打ち込む。

 普段はミスの少ない、ツッツキに対する3球目バックドライブのオーバーミスが多かった長崎。「ハーフロングサービスを相手に打たせて、ブロックで振り回す展開に切り替えましたが、リードされている場面での戦術転換なのでどうしても安定しなかった」と試合後の渡邊監督。長崎は3ゲーム目を1ー7からの10点連取で奪っており、本来の実力では上回っていたはずだ。しかし、初戦の緊張感に加え、向かってくる相手に対して受け身に回ってしまった。

日本は2番木原が勝利するも、1・2ゲーム目はともに4ー6から7点連取と、決して楽ではない展開。それでもバック表ソフトの変化をうまく交え、相手のミスを誘った木原のテクニックは光った。これで1ー1。

そして日本に一気に流れを引き寄せたのは出澤。フォア面の表ソフトで相手を前に寄せ、ループドライブやバック粒高の変化球をサイドやミドルに散らして、相手の返球があまくなれば安定感抜群のフォアスマッシュ。「対カットはあまり自信がなかったんですけど、やり方を間違えなければ大丈夫だと思っていた。初戦でもっと緊張するかなと思ったんですけど、あまり緊張せずに自分のプレーをすることができて、チームに貢献できて良かったです」(出澤)。これが世界ジュニアデビュー戦とは思えない落ち着きで、会心の勝利を収めた。

4番は長崎がきっちりストレート勝ちを収め、ここで締めてエースの意地を見せた。しかし、アメリカが(オーダー交換で)ABCを取って、エイミー・ワンが1番と4番に出ていたら……、日本はより厳しい戦いを強いられたかもしれない。元中国代表の高軍がベンチに入るアメリカは、今後も侮れない相手だ。日本女子は明日の準決勝で、ドイツ対チャイニーズタイペイ戦の勝者と対戦する。