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全日本卓球選手権大会

 2歳年下の張本智和を決勝で破り、新たに全日本チャンピオンの称号を得た宇田幸矢。打ち始めたら相手に反撃を許さないフォアドライブ連打、多彩になったサービス・レシーブからの戦術でついに頂点に立った。5回戦で高見真己(愛知工業大)にあわやというところまで追い詰められたが、そこから吉田海偉(東京アート)、吉村和弘(東京アート)、吉田雅己(FPC)という強者たちを連破。経験豊富な吉田の駆け引き、吉村の両ハンド豪打も打ち破り、決勝でも張本を防戦一方に追い込んだ。以下は優勝後の会見でのコメント。


 「決勝は3ー1の10ー8とマッチポイントを握りながら逆転されて、苦しい試合でしたけど、最後まで我慢できた。最後まで冷静に戦えました。6ゲーム目も7ゲーム目もフォアへのハーフロングのサービスからの展開が良かったので、9ー9からはそれを2本出そうと思っていました。張本には2年前も全日本ジュニアの決勝で負けていて、今までは彼は世界でも勝っているし、少し上の存在だったんですけど、勝つことができて自分の中で自信になりました。少し休んでから、しっかり練習してまた世界で活躍できるよう頑張っていきたい。今後はワールドツアーで格上の選手に勝って世界ランキングを上げていくことが目標です。

 張本に対して、試合に入る前は正直そこまで勝つ自信はなかったんですけど、自分が守っているようでは勝てないのはわかっていた。自分から攻めることだけを意識していました。最終ゲーム9ー9で2本獲れたサービスも含め、サービス・レシーブが良かったです。ベストプレーは7ゲーム目の中盤での回り込みバックストレートへのカウンターです。自分の読みが完璧でした。どんなに強いボールを打っても決めさせてくれないので、冷静にコースを突かないとダメだと思っていました。

 今までは大事な試合やプレッシャーがかかる試合になると出足で空回りしていた。今回は勝ちも意識していたんですけど、最後まで自分のプレーができるよう意識して戦いました」

 世界選手権団体戦への意気込みを聞かれると、「今回の世界選手権は団体戦なので、優勝してもまだ自分の実力では試合に出られるかわからない。試合に出ない時は、しっかりチームのサポートをしていきたい」と語った宇田。「今回はギリギリで張本に勝てましたけど、今後も変わらず上で当たる相手なので、次も勝っていきたい」とコメントし、会見を締めくくった。
  • 表彰式での宇田。天皇杯をその手に収めた

  • 優勝会見では少し初々しく、しかし堂々と質問に答えた