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全日本卓球選手権大会

 男子チャンピオンの宇田に続いて優勝会見に臨んだ早田ひな。選手のコメントにはそれぞれ個性があるが、誰が聞いても内容がわかりやすく、理路整然と語る早田の「コメント力」は卓球界でも際立っている。
 
 「平野(美宇)選手が優勝して、伊藤(美誠)選手が優勝して、私もこれに続きたいなという気持ちはやっぱりあった。準決勝で伊藤選手、決勝で石川選手に勝って優勝できたのはすごく自信になりました」と率直に思いを語った早田。
 激戦となった伊藤美誠戦の7ゲーム目について感想を尋ねられ、「伊藤選手はすごく戦術の幅も広いし、すぐ対応してくるので簡単には勝てない。7ゲーム目はやっぱり緊張するので、気持ちで負けないことを意識して、最後までしっかり攻めていくことを考えました」とコメントした。そして、続いて語ったのは伊藤への感謝の言葉だった。

「伊藤選手は中国選手にも勝つし、ワールドツアーでも優勝したり、ワールドツアーの途中で五輪代表を決めたり、中国選手でもなかなか勝てない選手になっている。ダブルスパートナーとして、お手本として間近で彼女のプレーを見ることが多く、彼女のプレーから学ぶことも多い。自分の卓球人生の中で、彼女のプレーを見てこういうこともできるかな、やってみようと思える存在です」(早田)。

 以下は優勝会見でのコメント。平野・伊藤に続いて早田が全日本のタイトルを獲得したことで、「黄金世代」はさらに互いを刺激し、切磋琢磨していくだろう。速さの平野、技の伊藤、そして力の早田。3人のさらなる化学変化が楽しみだ。「同い年の『黄金世代』に少しでも追いつけるよう頑張りたい」と語る社会人女王の野村萌(デンソー)のように、この世代は他にも才能あふれる選手がいる。来年の女子シングルスが今から楽しみだ。

 「東京五輪に出たかった気持ちももちろんあります。でも逆に東京五輪に選ばれなかったことで、発表されてからのちょっとした期間でも自分を追い込んで、追い込んで、納得してからももうちょっとやったり、逃げてきたところから逃げずに最後まで練習をやり遂げた。短い期間ですけど、その練習の成果が、気持ちの面や技術面で出たと思います。

 ワールドツアーで一緒に帯同してもらっていて、ベンチに入っている石田大輔先生とか、私を4歳から教えてくれている石田眞行さん、お母さんだったり、石田卓球クラブの皆さんにずっとお世話になってきた。東京五輪の選考レースの間も激励の電話を何度もいただいて、それでも選ばれなくて、結果で恩返しができなかった。だから今回は絶対優勝しようという気持ちでした。石田卓球クラブへの思いだったり、家族や身近でサポートしていただいてる方への感謝の気持ちが、涙になって現れたのかなと思います。

  同世代に3人いて、私からしたら「みうみま」ふたりから学ぶことはたくさんある。負けて成長すると思うので、今回は私が伊藤選手に勝ったことで伊藤選手はもっと強くなるし、それを追い越そうと平野選手や私が練習に取り組む。良いライバルでもあります。今の伊藤選手に勝てたのは自信を持っていいですけど、まだまだ足りない部分はあるし、次は0ー4で負けてしまうかもしれない。確実に強くなって、絶対に負けない選手になりたい」(早田)
  • 表彰式では「ひなスマイル」全開!

  • 会見では抜群の「コメント力」を発揮