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中国リポート

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 全中国選手権の女子団体準々決勝。現時点で詳細なスコアが判明している試合は決勝だけですが、上位の結果は下記のとおり。地元の遼寧省が決勝で山東省との激戦を制し、男子の北京市と同じく、12年大会以来となる6年ぶりの優勝を飾った。

●女子団体準々決勝
河北省 3ー2 四川省
山東省 3ー1 北京市
遼寧省 3ー1 湖北省
解放軍 3ー0 天津市
●女子団体準決勝
〈遼寧省 3ー1 解放軍〉
○陳幸同 3ー0 劉㬢
 王芸迪 1ー3 孫銘陽○
○李佳イ 3ー0 胡麗梅
○陳幸同 3ー2 孫銘陽
〈山東省 3ー0 河北省〉
○劉高陽 3ー1 孫穎莎
○陳夢 3ー0 何卓佳
○顧玉ティン 3ー0 許嘉穎

●決勝
〈遼寧省 3ー2 山東省〉

○陳幸同 7、7、3 劉高陽
○王芸迪 5、11、8 陳夢
 文佳 ー10、9、ー10、8、ー10 顧玉ティン○
 陳幸同 ー6、ー5、7、ー5 陳夢○
○王芸迪 3、6、ー7、ー11、5 劉高陽

 遼寧省の優勝の原動力になったのは、王芸迪(ワン・イーディ)と陳幸同(チェン・シントン)という「97年生まれコンビ」。準決勝で陳幸同、決勝で王芸迪が2勝を挙げる活躍を見せた。陳幸同は瀋陽市、そして王芸迪は開催地である遼寧省鞍山市の出身。昨年の全中国運動会では雲南省に「轉会(レンタル移籍)」しながら、女子シングルスでベスト4に躍進して注目を集めたが、今大会では故郷に錦を飾った。

 決勝2番では陳夢にストレート勝ちし、優勝を大きく引き寄せた王芸迪。全中国運動会の準々決勝で、王芸迪が陳夢に4ー1で勝った試合もコートサイドで見ていたが、ボールタッチやボディバランス、技術の完成度という点では陳夢が上だと感じた。しかし、王芸迪は競った場面でも逃げずに勝負できるメンタルの強さがある。現時点で最大の課題は対カット。左腕に対してもまだ弱い部分があるが、克服は十分に可能だ。

 決勝で遼寧省の3番手として出場した文佳は、もう29歳。08年全中国選手権でセンセーショナルな優勝を飾り、「王楠2世」と騒がれてからすでに10年。先月のチェコオープンでは決勝に進出し、まだまだ元気なところを見せている。そういえば、文佳がデビューした頃の遼寧省女子は、王楠、郭躍、常晨晨、それに文佳とまさに「サウスポー王国」だったが、最近は右利きの選手が多い。

 ちなみに決勝を戦った遼寧省と山東省、両方に縁が深い人物から吉報が伝えられている。こちらも遼寧省鞍山市の出身で、山東省に移籍した李暁霞(12年ロンドン五輪金メダリスト)が「おめでた」で、あと1カ月余りで出産の運びだという。昨年8月、ひとつ年下で遼寧省チーム時代の後輩である翟一鳴と結婚。翟一鳴も堂々たる体格の選手だったので、お子さんはかなりのビッグベビーかもしれない。
  • 王芸迪、決勝で見事な2点獲り(写真は17年全中国運動会)

  • 陳幸同は決勝トップで劉高陽を下す(写真は18年ジャパンオープン)