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中国リポート

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 12月1日、中国卓球協会は北京で第9回全国代表大会を開催し、現会長の蔡振華に代わり、全会一致で劉国梁が中国卓球協会の新会長に選出された。

 中国卓球協会は1955年に誕生し、初代会長の陳先(1955〜1979)、第2代会長の徐寅生(1979〜2009)、第3代会長の蔡振華(2009〜2018)と会長職が受け継がれてきた。劉国梁は42歳の若さで第4代会長に就任したことになる。

 その他の役職でもメンバーの入れ替えが行われ、中国卓球協会の副会長として、王励勤・張雷・柳屹・高亜翔・李一冰らが選出。また、中国卓球協会の秘書長として、元中国男子チーム監督の秦志戩が選出された。秘書長は実務上のトップに当たる役職だ。

 国家チーム内での選手とコーチの双方向の選択制、選手たちの声を拾い上げるための運動員委員会(選手委員会)の設立など、様々な施策について語った劉国梁。詳細は後ほどお伝えするとして、会長就任に際してファンに送ったスピーチが名文なので、ここに紹介したい。長くて少し読みにくいが、中国卓球界の「リスタート」を強く印象づけている。やはりこの男、ただ者ではない。

 「私はまず、我々の最も愛すべきファンの皆さんに対して「ありがとう」と言いたい。皆さんの情熱と激励が、我々にとって最大の原動力になるのです。あなたがたの数十年に渡る無私のサポート、全力での応援なくして、『国球』の今はありません。

 私はよく思い出すのです。これほど長い間、中国チームに大きな声援を送ってくれたファンのことを。あのオリンピックイヤーの素晴らしい夏の日、あれほど多くのファンが我々とともに歩み、熱狂し、私たちと一緒に戦ってくれた。あの純粋な愛情と温かみに触れた時、私は感動で熱い涙があふれ出すのを抑えられないのです。

 私は心の奥底でこう感じています、中国チームとファンはまさにひとつのファミリーなのだと。そして私の最大の願いは、中国チームが参加するすべてのビッグゲームが、中国の卓球ファンにとっての記念日となり、我々すべての卓球人にとっての「ビッグ・パーティー」になることです。

 この「ありがとう」のひと言ではとても表しきれない思いを伝えるために、我々にできるのはさらなる努力を続けていくことです。ファンの皆さんとより積極的にコミュニケーションを取り、よりすぐれた公式のホームページを作り、微博や微信などのSNSを通じて、皆さんの声に真剣に耳を傾けたい。そしてファンの皆さんには、我々の行うことについて、ぜひ貴重な意見を寄せてくださるようお願いします。我々は必ずや検討し、その意見を汲み取り、皆さんの厚情に報いていきたいと思います。ありがとう皆さん!」

  • 10月のTリーグ開幕戦に訪れた際の劉国梁氏