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中国リポート

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 北京五輪で男女団体にオールストレートで優勝し、男女シングルスでは金・銀・銅を独占した中国。中国代表の6選手は、同士討ち以外ではついに一度も敗れることはなかった。まさに完全勝利、まったく呆れるほどの強さを見せた。
 中国は96年アトランタ五輪でダブルス金・銀を独占し、男子シングルスで金と銀、女子シングルスで金と銅を獲得しているが、今回の勝ちっぷりはそれを遥かにしのぐものだ。大会後、中国のマスコミに対して、選手たちが発した言葉を紹介しよう。

 女子シングルスと団体戦で優勝し、トウ亜萍と王楠に並ぶ五輪4枚目の金メダルを獲得した張怡寧。準々決勝の馮天薇戦で太ももが肉離れに近い状態になり、痛み止めの薬を飲んで決勝戦に臨んだと伝えられている。
 現在27歳と引退も考えられる年齢の張怡寧だが、今後現役を続行するかについては明言していない。「将来的には勉強をしたいと思っています。いろいろなことを学んで自分自身を充実させたい(張怡寧)」。会見で「王楠のように結婚してからも選手を続けますか?」と聞かれると、笑顔で「それはずっと先の話ですよ、私はまだひとりですし」。

 女子団体戦で単複全勝、シングルス準優勝と見事な成績を収めた王楠は、大会後に正式に引退を表明した。「一球でも多くボールを打ちたい、それだけを思っていました。そうすれば自分の競技人生を、少しでも延ばす事ができるから(王楠)」。この姿勢が高い集中力を生み、今回の好成績につながったのだろう。
「今はただ、しばらく休みを取りたい。来月結婚式をする予定です。場所は威海(山東省)。結婚式のことはすべて、夫とその友人たちが決めてくれますから、私のすることはドレスの心配だけ。日取りも知らないくらいなんですが、船の上でやることだけは知っています。とてもロマンチックですね(王楠)」。

 今大会シングルス銅メダルの郭躍は、間違いなく2012年ロンドン五輪の主役になるだろう。「女子シングルスに出場したのは今大会が初めてだったので、一試合に勝利するたびに自己新記録ということ。これからも私は新記録を更新していくことができるでしょう(郭躍)」。やや世代交代が送れている男子に比べ、女子はこの郭躍に加えて李暁霞、劉詩ブン、丁寧、姚彦に彭陸洋とタレントが豊富。郭躍と李暁霞がロンドン五輪の主力になりそうだが、他には誰が飛び出してくるのか。

Photo:それにしても強かった今回の女子チーム。表彰式を控えて笑顔