スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート

★★★ 07中国超級リーグ・男子第8節 ★★★
[天山万杰隆 3-2 海寧皮革城鵬翔]
[浙商銀行 3-2 魯能・中超電纜]
[八一工商銀行 3-2 江蘇華都琥珀]
[寧波北侖海天 3-1 江蘇江南電纜]
[四川全興 3-1 遼寧錦州万通]

◎侯英超の2得点も届かず。注目の一戦!
[八一工商銀行 3-2 江蘇華都琥珀]
 ジャク(曜の右側)一鳴 -5、-7、-6 侯英超○
○王皓 -8、-4、11、8、9 張超
○徐克/ジャク一鳴 7、9、6 張超/張ユク(金+玉)
 徐克 -7、-8、-8 侯英超○
○王皓 1、8、6 張ユク

 中国卓球の重要なキーワードのひとつに、かつて中国共産党のスローガンとしても使われた「百花斉放」がある。「色とりどりの花が一斉に咲き乱れる」ことで、転じて卓球界では「常に戦型の多様性を保て」という意味で使われる。
 しかし、最近では次第にシェーク両面裏ソフトの選手が増え、ペン表ソフトやカットの選手が減ってきている。現在、超級リーグの登録選手には男女ともペン表ソフト速攻型の選手はひとりもいない。かつての江加良(85・87年世界優勝)や劉国梁(96年五輪優勝)のプレーを知る人には寂しい話だろう。また、カット主戦型も男子にひとり、女子にふたりいるだけだ。

 その男子唯一のカットマンが、世界ランク11位の侯英超(ホウ・インチャオ)。切れたカットとナックルカットの変化の激しさ、変化サービスからの強烈な3球目攻撃は先輩の丁松(95年世界3位)譲り。182cmの長身と懐の広さを生かして、ボールを巻き込むような独特のカーブロングをうまく使っていく。
 八一工商銀行戦でもチームのエースとして、若手のジャク一鳴と徐克をともにストレートで退け、2点を挙げた侯英超。カット打ちに絶対的な強さがある王皓をうまく外し、オーダーとしては成功だったはず。しかし、勝負のダブルスがなす術なく敗れては、勝ち星は遠のくばかり。結果的には、大逆転負けを喫した2番の張超vs.王皓が勝負のカギとなったか…。
 これで江蘇華都琥珀は1勝7敗と単独最下位。メンバーは悪くないのだが、開幕直前にかき集めた急造チームの弱点か、一人ひとりの勝ち星がチームの勝利に結びつかない。一方の八一工商銀行は若手の奮闘で6勝2敗と首位に立っている。

Photo上:貴重なカット主戦型、06年ITTFプロツアー・グランドファイナル3位の侯英超
Photo下:侯英超にはストレート負けしたが、ダブルスで貴重な一点を挙げた徐克。06年世界ジュニア2位