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中国リポート

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☆☆☆ 07中国超級リーグ・女子第8節 ☆☆☆
[北京首創 3-0 江蘇麗華快餐]
[遼寧鞍鋼 3-1 北大方正]
[山東魯能 3-2 河北金能]
[重慶康徳遠景 3-0 八一工商銀行]
[上海電信理工 3-2 深セン長園新材]

◎ついに全勝チームが消える。注目の一戦!
[上海電信理工 3-2 深セン長園新材]
 饒静文 -7、-6、-6 劉詩ブン(雨+文)○
○帖雅娜 -5、2、11、8 曹幸ニィ(女+尼)
○饒静文/劉娟 -9、9、-6、3、7 曹幸ニィ/周芳芳
 帖雅娜 8、-10、-4、-9 周芳芳○
○劉娟 -8、6、7、6 劉詩ブン

 ここまで男女を通じて唯一の全勝チーム、深セン長園新材(センは土+川)。実質的には広東省チームで、昨年福原愛がエースとして参戦していた広東佐川急便とメンバーは変わらない。このチームの躍進を支えているのは、なんといってもエースの劉詩ブン。昨年はシングルス通算5勝8敗だったのが、ここまでシングルス11勝1敗と別人のような成績。張怡寧、李暁霞、李楠らを下し、快刀乱麻の大活躍を見せている。

 1991年4月12日生まれ、4歳半で卓球を始めたという劉詩ブンは現在16歳。身長155cmとやや小柄なため、「小トウ亜萍」というあだ名がつけられている。広東省チームに籍を置いているが、出身は遠く離れた遼寧省撫順市。実は王楠もこの撫順市の出身で、王楠を育てたコーチとして有名な張晶清コーチ(女性)が、広東省の偉倫体育学校に移る際に劉詩ブンを連れてきたのだ。「まだ小さいから」と渋る両親を粘り強く説得し、7歳の劉詩ブンを呼び寄せたというのだから、よほどその才能に惚れ込んだのだろう。

 8連勝がかかったこの試合、エースの劉詩ブンがトップで饒静文を寄せ付けず、快調なスタートを切った深セン長園新材。しかし、2番手のベテラン、曹幸ニィが2・3番で単複2点を落とし、苦しい展開に。4番で右シェークドライブ型の周芳芳が帖雅娜を下す殊勲の星を挙げ、勝負はラストへ。「正直に言うと、5番に持ち込んだ時点で我々のチームの勝ちだと思った」と楊華杰ヘッドコーチが語ったように、勝利はすぐ目の前にあった。しかし、1ゲームを先取してからの劉詩ブンは勝利を意識したのか、プレーに精彩を欠き、思い切りの良さが影を潜めた。第2ゲームから3ゲームを連取され、深セン長園新材は今季初黒星を喫した。
 ここまで勢いに乗って勝ち進んできたチームだけに、ここからが正念場か。次節の対戦相手は強豪・遼寧鞍鋼だ。

Photo上:ラストで手痛い敗戦を喫した劉詩ブン。あこがれの選手は「愛ちゃん」なのだとか
Photo中:勝負強さを見せる劉娟。裏面使いの左ペンホルダー
Photo下:昨シーズン、ベンチで福原にアドバイスする楊華杰ヘッドコーチ