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中国リポート

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 晴れてロンドン五輪・卓球競技の男子金メダリストとなり、大会後には連日睡眠時間が4時間を切るほどの取材攻勢を受けた張継科。帰国して故郷の山東省青島に戻った後も、「張継科フィーバー」は続いている。山東省の五輪メダリスト表彰会では、なんと1200枚(!)の封筒にサインを書かされる羽目になった。張継科曰く、「右手が言うことを聞かなくなったよ」(出典『半島都市報』)。24日には他の金メダリストたちとともに香港を訪れる予定だ。

 五輪・世界選手権・ワールドカップをすべて制する「大満貫」を、もう一度達成したいと語る張継科。それは競技人生最大の目標と言えるものだが、彼の当面の目標は英会話をマスターすること。「もっとしっかり英語を勉強しようと思っている。そうすれば、今度ホンモノの“C羅”に会った時、ふたりでお喋りができるからね」(張継科/出典『現代快報』)。ちなみに張継科が大ファンだというC羅とは、サッカー・ポルトガル代表のクリスチアーノ・ロナウドのこと。「C」は「Cristiano(クリスティアーノ)」、羅は「羅納尓多(ロナウド)」。J.セイブ(ベルギー)を「Jセ」と表記するようなものか…。

 実は張継科、今年3月の世界団体選手権ドルトムント大会で、ロナウドの直筆サイン入りTシャツをゲットしていた。2月のカタールオープンで、スペイン女子チームのション・イェンフェイにTシャツを託し、「ロナウドのサインを貰ってきて」と頼んだという。確かにロナウドはスペインのレアル・マドリードで活躍しているが、かなり無茶なお願いである。

 しかし、さすがはスペイン在住歴の長いション・イェンフェイ。マドリッドの卓球クラブの代表や、サッカーのトレーニングマシーンのメンテナンス担当など、様々な伝手(つて)をたどって、ロナウドのサインを手に入れてきた。前述の『半島都市報』によれば、卓球好きで知られるロナウドは張継科のこともよく知っており、気前よくサインしてくれたうえ、サインには「My dear brother(親愛なる兄弟)Zhang Jike」と添えられていたそうだ。

 これに大喜びした張継科は、さっそくサイン入りウェアを着た写真を「微博(マイクロブログ)」にアップ。そしてドルトムント大会で着用したウェアにサインし、中国語で「我親愛的兄弟(親愛なる兄弟)C羅」と書き添え、ロンドン五輪で再びション・イェンフェイに託したという。いずれ張継科のサイン入りウェアも、ロナウドの手元に届けられることになるだろう。ロナウドのフェイスブックに、中国代表のウェアを着たロナウドが登場する可能性もあるが、あの頑丈な首がちゃんとウェアに入るだろうか…。

photo上:英語のリスニングはかなりできるが、話すのが苦手という張継科
photo下:少なくともこのタトゥーの「persistence(忍耐)」という英単語だけは、二度と忘れないでしょう(写真提供:マンフレッド・シリング)