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欧州リポート

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 9月2日に終了したパナソニック中国オープン。この中国オープンで、ドイツ男子チームのリチャード・プラウゼ監督の審判員に対する暴言が物議を醸している。

 これは8月31日、パナソニック中国オープン男子シングルス2回戦の陳杞(中国)vs.ズース(ドイツ)戦でのこと。ズースのベンチに入っていたプラウゼ監督に対し、中国の王欣審判員(女性)が「ベンチからアドバイスを送っている」としてイエローカードを提示。のちにプラウゼ監督は「激励の言葉だけでアドバイスではない」と釈明したが、その後も改善する様子がないため、レッドカードを提示してベンチからの退場を命じた。
 試合はズースが第6ゲームを逆転で落とし、2-4で敗退。この試合後、プラウゼ監督は王欣審判員に詰め寄り、中国語で暴言を吐いた。このことが大きな問題となり、中国記者団は連名で、ITTF(国際卓球連盟)にプラウゼ監督の処罰を要求する抗議文を送付。中国卓球協会もITTFに報告書を送った。

 9月2日午前に行われた記者会見で、プラウゼ監督は1日夜、王欣審判員に対して正式に謝罪したことを発表。「感情的になり、自分をコントロールできなかった。自分の行為は許されないものだと思っている。今回のことを教訓として、態度を改めていきたい」と語った。プラウゼ監督自身、自らの発した暴言の意味がよく分っていなかったようだ。
 王欣審判員は謝罪を受け入れたとしながらも、ITTFに対して、今回の事件に対する声明を求める文書を送付したとのこと。ITTFの裁定によっては、プラウゼ監督に対して何らかの処罰が下される可能性もある。

Photo:07年世界ザグレブ大会でのプラウゼ監督。長くブンデスリーガで活躍し、世界代表にもなったかつての名選手だが、今回は感情的になりすぎたか