●平成27年度全日本選手権速報

【速報】丹羽、初戦4回戦で張本を一蹴

2016/01/14

丹羽孝希(明治大)  4(1,7,6,9)0  張本智和(仙台ジュニア)

 男子シングルス4回戦で注目のカード。怪物くん・張本とリオ五輪代表、丹羽との対決は丹羽のストレート勝ちに終わった。 
 張本は12月の世界代表選考会で岸川、森薗という日本代表クラスの選手に勝つなど、その才能の片鱗を見せていたが、丹羽はスポンサー契約の記者会見でも「初戦の張本は意識している。選考会を見ていて、強いのはわかっているから1本目から集中していく」と語っていた。
 出足のサービスから丹羽は張本を翻弄していく。1ゲーム目1−1から10本連取し、11−1で先取。2ゲーム目も4−0、7−2と常にリードを奪う丹羽。4ゲーム目、6−0から9−3、10−9と張本は食い下がるもここまでだった。
 丹羽は1本も集中力を欠いたプレーはなく、サービスで崩しながら張本に力の差を見せつけた。
  • 超速攻で張本に全く卓球をさせなかった丹羽

  • 丹羽を相手にするにはまだ力が足りない

【速報】頑張れクラブプレーヤー!城戸&加藤ペア

2016/01/14

大会4日目ともなると、選手の顔ぶれは、高校・大学・実業団のプレーヤーがほとんど。そんな中、女子ダブルス3回戦に出場したのはクラブプレーヤーの、城戸佳織・加藤千可子(フェニックス卓球クラブ)ペア。
昨日はフルゲームの末に、関東の強豪大学生ペアを下し、今日は、朝田・早田のヤングペアと対戦。2ゲーム目を逆転で落としたのが響き、ストレートで敗れた。

ともに小学生の時からフェニックス卓球クラブで腕を磨き、城戸は青山学院大卒の右シェーク裏表、加藤は神戸松蔭女子学院大卒の右シェーク裏粒、の異質コンビ。ダブルスは小5の時から組んでおり、全日本のダブルスは、高2の時も3回戦まで進んでいる。現在は社会人となり、練習ができるのは仕事終わりに週2回だけ。その中で実力を維持し、今年の全日本でもレベルの高いプレーを見せた。

「調子は良くなかったけど、昨日は絶妙な変なボール、いやらしいボールが出て勝てました(笑)」と笑った城戸。お互いの良さを聞いたところ、ふたりとも「パートナーは接戦になると強い」とほめ合い、「来年も頑張ります!」と笑顔のコメント。


※ちなみに、彼女たちが所属するフェニックス卓球クラブの強さをの秘密に迫った特集が、今月発売の卓球王国3月号に掲載されますので、ぜひご覧になってください!
  • ナイスコンビネーション!

  • (左から)城戸、加藤、ベンチに入った川畑監督

【速報】木原、小道野には力及ばず、3回戦でストップ

2016/01/14

一般女子シングルスで3回戦に進んだ小学5年の木原は、小道野(早稲田大)と対戦し、1-3で敗れた。

「小5というのを意識せずにやりました」という小道野は冷静に試合を運び、ブロックがうまい木原に対し無理に攻め込まずラリー戦に持ち込んだ。さすがにラリー戦になると、スピード、コース、安定感ともに勝る小道野が有利で、木原も粘り強く返球するも、最後にミスが出てしまった。3ゲーム目は木原がサービスを変え、小道野もやや決め急いだ感があり、木原がゲームを取るも、4ゲーム目は再び丁寧にラリーをつなげた小道野が勝利をおさめた。

「1ゲーム目は少し調子悪かったけど、次のゲームからは気持ちを落ち着かせてできて、3ゲーム目をとることができました。ピッチの早い選手は得意だけど、小道野さんはフォアもバックもスピードが早くて、コースも厳しかったので、難しかった。もっと練習して、バック対バックで勝てるようになりたいです。
注目されるというのは、応援してくれているということなので、すごくうれしいです。(カメラが多いのも)全然気になりません。来年は一般とジュニアの両方に出て、4・5回戦くらいまで勝ちたいです」と木原はコメント。
将来の目標を聞かれて「オリンピックに出て金メダルを獲りたい」と語った期待のホープは、来年度はどんな活躍を見せてくれるのだろうか。
  • 1ゲームは奪ったものの力負け

  • 「(カメラは)気になりません!」と堂々のコメント

【速報】「一番練習していない男」の頭脳派プレー

2016/01/14

●男子シングルス3回戦
三田村(リトルキングス) 3-0 上條(松商学園高)

 男子シングルス3回戦、かつて全日本でランク入りの常連だった三田村宗明がストレート勝ちを収め、4回戦に進んだ。試合後には「あり得ないことが起きた!」と笑顔でひと言。

 現在は神奈川の名門リトルキングスと、自身の卓球場である龍門卓球場でプロコーチとして指導する三田村。「今はレッスンしかしてないですよ、この会場で一番練習してないです。感覚は良くないし、目がついていかないからレシーブが苦しい」と言いながら、ストップと両ハンドの攻守で、若い上條の「打ち気」を巧みにそらした。バックハンドもタイミングを変えながら、サイドを切ったり、高い弧線でミドルへ送ったりと緩急をつけた。「なるべくポイントをズラしながら、相手の『的(まと)』に入れないことを意識した。教えてる子どもたちやママさんも応援に来てくれるし、先生としては、少しでも『こうやって戦えば勝てるんだよ』というところを見せてあげたいですね」(三田村)。

 チキータは使えない。かつて快速を誇ったフットワークも、さすがに往年の面影はない。しかし、頭を使ってそれをカバーするプレーは、退化の中でも確実に進化している。続く5回戦の相手は強打者の森本(協和発酵キリン)だ。
  • チキータはなし、レシーブでもフォアハンドでここまで動く!

  • 競り合いでのプレーはさすがに冷静だった

【速報】実践→名電の名門対決は先輩に軍配!

2016/01/14

●男子シングルス3回戦
岡田崚(岡谷市役所)ー6、ー6、13、3、4 高杉東志(中央大)

実践学園中から愛工大名電高へと進んだという珍しい同門対決。
実は昨年も2回戦で当たっている組み合わせで、昨年は岡田が3−1で勝利。所属が変わっても何かの縁なのか、またもふたりを引き合わせた。

4つ上の先輩・岡田に対し、序盤から積極的に仕掛けていった高杉。打ち合いになれば力の勝る高杉の方が上。昨年のリベンジと言わんばかりに高杉が攻め立てる。
しかし岡田は3ゲーム目からじっくりと点数を重ね、ジュースでもぎ取るとグッと拳を握る。大きなガッツポーズはなく、静かな先輩後輩の戦いは、岡田が一気に流れをつかみ、逆転勝ちした。

2年連続敗戦した高杉は「昔から試合をやって、昨年岡谷市役所で練習試合させてもらったときに初めて勝ちました。でも本番では勝たせてくれないですね。ぼくのサービスが意外に効いてリードできたけど、3ゲーム目で仕留められなかったのが痛かった。4・5ゲーム目はレシーブが消極的になってしまった」と悔しさをにじませた。

一方、岡田は「球が速いですね。岡谷市役所にも練習に来てもらっていたりして、ぼくのサービスが効かない。攻め方も知られているので、そのボールを狙われましたよ。後輩だし、絶対負けないと思ってやってますけど、早くぼくくらいには勝ってほしいです」と叱咤激励。

自分は全力で壁になる、そこを乗り越えていけ!
試合中の高杉のエースボールに岡田が「やるじゃないか」という表情をした意味がわかった。
  • 先輩・岡田が徐々にギアをあげた

  • 高杉、序盤はサービスが効いていたのだが……

  • 4ゲーム目から集中力が一気に高まった岡田

  • まだまだ!と先輩が勝利

【速報】張本、一般3回戦は快勝。次はいよいよ丹羽!

2016/01/14

●男子シングルス3回戦
張本智和(仙台ジュニアクラブ) 3-0 吉田海斗(希望が丘高)

 コート周りで目に見えて増えてきた報道陣も、全く関係ないようだ。小学6年生の張本が高校1年生の吉田をストレートで下し、4回戦進出。いよいよスーパーシードの丹羽と相まみえることになった。

 フォア前から積極的に台上バックドライブで攻めた張本。第3ゲームの終盤、競り合いの場面で、ネットの横からバックドライブを「横入れ」して打ち抜くなど、いよいよエンジンがかかってきた感じだ。サウスポーの吉田も威力あるフォアドライブを随所に見せたが、「小学生と思えないです。両ハンドで攻められて何もできなかった。バックが強いので、フォアを攻めるようにしていたけど、最後はバックに誘導されてしまった。バックハンドはめちゃめちゃすごいですね」と試合後に語った。

 丹羽対張本は今日の12時30分スタート。ちなみに張本は、昨日のジュニア3試合、そして今日の吉田と4試合連続でサウスポーと対戦している。代表選考会では森薗(明治大)にも勝利した。対左腕の不安はないだろう。
  • 強烈なチキータを見せた張本

  • 左腕・吉田、威力あるフォアハンドも張本にさばかれた

【動画】本日の動画5本アップ!

2016/01/13

・ジュニア女子4回戦 浜本(JOCエリートアカデミー/大原学園)vs野村(卓伸クラブ)
・ジュニア男子4回戦 張本(仙台ジュニアクラブ)vs橋本(富田高)
・ジュニア女子準々決勝 橋本(四天王寺高)vs皆川(昇陽中)
・女子単最年長・山本(オークワ)vs岩越(希望が丘高)、男子単最年長・太嶋(信号器材)vs山本(近畿大)、女子単最年少・木原(ALL STAR)vs滑川(東京富士大)
・1月13日ダイジェスト

以上5本アップしました!

【速報】ミウミマ世代の塩見「このまま負けっ放しでは終わりたくない」

2016/01/13

女子ジュニア準々決勝で、平野に敗れた塩見。各ゲームは競ったものの、あと一本が取れず、ストレートで敗れた。

敗戦後、ミックスゾーンに来て、「まだまだつめが甘いです。まだまだです」とつぶやいた塩見。「相手は大事なところでしっかり入れてくるのに対して、自分はポロポロミスが出てしまった。前半のスタートダッシュはうまくいったんですが……」と、言葉につまりながらコメントをしぼり出した。

「ミウミマ」の平野&伊藤、そして早田の中学3年トリオが「黄金世代」として注目されているが、彼女たちが小学6年時に出場した全日本ホープスの部で頂点に立ったのは、実は塩見だ。準決勝で塩見が伊藤を、早田が平野を下し、決勝で塩見が早田を3-1で破って優勝を決めた。
そんな塩見にとって、3人だけが脚光を浴びる現状を、指をくわえて見ているわけにはいかない。だからこそ、今回の平野との対戦は絶対に勝ちたかった一戦でもあった。

「やっぱり同世代の子が世界で戦っているのに…という思いはあるし、もう一回(彼女たちに)勝ちたいという気持ちはありますね。このまま負けっ放しでは終わりたくないです。(ホープス優勝は)過去のことなんで、ブーブー言ってられないけど、とにかく自分も頑張らないと」

中学3年でジュニアベスト8も立派な成績だが「悔しいです」と力強く答えた塩見は、来年のリベンジを誓った。

【速報】混合複準々決勝、学生ペアの健闘光る

2016/01/13

●混合ダブルス準々決勝
千葉/平(埼玉工業大/正智深谷高) 7、13、9 坪井/松澤(筑波大/日立化成)
宮本/高橋(中央大/同志社大) 11、3、−12、−12、8 藤村/楠川(愛知工業大)
平野/鈴木(協和発酵キリン/専修大) 10、9、8 片岡/市川(筑波大/日立化成)
田添健/前田(専修大/日本生命) 3、4、3 加藤/中畑(愛知工業大)

混合ダブルスも準々決勝まで行われ、3年前の平成24年度大会の優勝ペア、田添健/前田ペアらが準決勝へと勝ち上がった。

うれしいメダル獲得となったのは、千葉/平ペアと宮本/高橋ペア。千葉/平は、前のラウンドで優勝候補筆頭の松平賢/若宮(協和発酵キリン/日本生命)を破った坪井/松澤ペアにストレート勝ち。サウスポー千葉にミスがなく、時に平のチャンスメイクに回るダブルスのうまさを見せた。宮本/高橋は、宮本の回転量の多い剛球と、高橋のたたき込むフォア強打がマッチ。愛工大ペアに2−0から2−2に追いつかれながら、最後は振り切った。この両ペアの勝者が決勝に進む。


●メダルを決めた宮本/高橋のコメント。
宮本「実感わかないですね。全日本でベスト4に入るということを考えたことがなくて、今回はミックス初出場で、最初から狙っていたわけではないので、“入っちゃった”という感じです。ミックスの場合はとりあえず多く入れたほうの勝ちというところがあるので、最終ゲームは相手よりコース突いて、とにかくつなぐということしか頭になかったです」

高橋「ベスト4に入るとは思わなかったですね。正直、シングルスとかのためにミックス(に出る)という感じだったので(笑)。明日もチャンスはあると思うので、一戦一戦頑張りたいです」
  • 2回目の優勝を狙う田添健/前田

  • 鈴木が前陣でうまくコースを散らす平野/鈴木

  • 大健闘のベスト4進出、千葉/平

  • 宮本/高橋はメダルを決め、この笑顔

【速報】女子ジュニア準々決勝 早田はベスト8で終戦

2016/01/13

 女子ジュニア準々決勝が終了し、ベスト4が出そろった。試合の結果は下記のとおり。

【女子ジュニア準々決勝】
梅村(四天王寺高) 10、-11、7、-10、11 早田(石田卓球クラブ)
浜本(JOCエリートアカデミー/大原学園) 7、9、1 山本(福井商業)
橋本(四天王寺高) -9、6、-11、6、9 皆川(昇陽中)
平野(JOCエリートアカデミー) 8、8、9 塩見(ミキハウスJSC)

 前回準優勝で第1シードの早田はマッチポイントを奪いながらも逆転で梅村に敗れ、ベスト8。小柄な梅村だが、巧みなボールコントロールとピッチの早いラリーで早田にフルスイングをさせずに、台から下げて準決勝進出を決めた。
 4回戦で大苦戦した浜本だが、準々決勝では山本を寄せ付けずに圧倒し、ベスト4へ。明日の準決勝では梅村との対戦となるが、どのように梅村の変化攻守を攻略するか楽しみだ。
 中学2年生でベスト8へ勝ち上がった皆川はインターハイ2位の橋本相手に大健闘。変化カットにはループドライブでミス無くつなぎ、橋本に簡単には攻めさせず試合をリードする。橋本も粘りに粘って、最終ゲームまでもつれたが、最後は9-9から2本連続で強気の攻撃を見せて、橋本が皆川を振り切った。
 こちらも5回戦で笹尾(横浜隼人高)に苦戦しながら勝ち上がった平野。同級生の塩見相手に、リードを奪われながらも、じわじわと追い上げる試合展開でストレートで勝利した。塩見も高速ラリーで平野を打ち抜くなど、成長を感じさせる内容だった。ジュニア初優勝を狙う平野、明日最初の関門はカットの橋本だ。

平野美宇コメント
「今日はすべての試合が危なかった。だけど、そこを乗り越えて勝てたのでだんだん調子が出てきたと思う。(5回戦の笹尾戦は)2ー1でリードした4ゲーム目に相手が思いきって攻めてきてやばいと思ったけど、勝てて良かった。今大会はプレッシャーもなく、自信もあるので、あとは“戦うだけ”だと思っています。明日はジュニアの準決勝、決勝、女子シングルスの4回戦、全部勝つことが目標です」
  • 梅村が早田を下す

  • 今年も優勝ならず

  • 最後に打ち切った橋本に軍配

  • 健闘した皆川だが、惜敗に涙

  • 苦戦を乗り越えた美宇。明日の目標は「全部勝つ」