れは革命なのか、
それともハッタリなのか?

まずはこの動画を観てほしい。いや、音を聞いてほしい。

全く同じ用具で全く同じ条件で打った。
打球の威力などには今は触れないでおこう。

打球音が全然違う。

ラバーウォーマーを使用後は
打球音が金属音のように高い

スピードグルー世代には懐かしい音だろう。
練習・試合前にグルーをガンガンに塗り込み、キンキンと音を立ててラリーをする。
あの時の感覚をもう一度・・・。と思っている人は多いはず。

スピードグルーが禁止されたことにより、メーカーもいろいろなアイデアで「以前の感覚を!」というアプローチをしてきた。

・スピード補助剤(現在は禁止)
・ラバーへのテンション効果を高めて、スピードグルーを塗ったような打球感を再現(グルー内蔵ラバー)
などなど

中には空気圧を下げて、スポンジを膨張させるような機械もあった。

しかし、補助剤は禁止になり、グルー内蔵ラバーも性能は高いが感覚は違ったものだ。

また、近年は「スピン系テンション」というカテゴリーが流行しているため、ラバーが以前よりも硬くなっている。

ラバー側面図

この粗い気泡が見えるスピン系テンション用のスポンジは硬度の数字以上硬く感じる。

パワーがあればラバーで飛ばすことができ、より強い回転をかけることもできる。

昔のトップ選手は
もともとポテンシャルの高い硬いラバーにスピードグルーを塗り込むことにより、スピード・スピン、そしてさらに使いやすさまで上げていたのだ。

と、ここまでスピードグルーの懐かしい話をしてしまったが、
要するにラバーウォーマーを使うことで
スピードグルーに近い感覚を発揮することができるようになる。

でもやっていることは非常に単純。
正直、ラバーを温めるだけ

しかし、そこに至るまでには多くの検証と、より効果を発揮させるための研究を重ねてきた。

ラバーウォーマー

そして2017 年初頭に発売し、より良い使い方がわかってきた。

熱はどれくらい保たれるのか?
効率の良い温め方は?
夏でも使って良いのか?
それ以外の使い方もあるのか?

などラバーウォーマーのいろいろな面を分析。
次回はグラフで見るラバーウォーマーの効果を紹介しよう。

第2 回へ続く
文=佐藤祐