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 先週末にITTF(国際卓球連盟)公認のプラスチックボールが新たにTSP・コニヨール・ティバー・ヨーラの4社が追加された。
 5月3日のITTFシャララ会長へのインタビューでも「予定どおり、7月からの国際大会で使用していく」と言明し、8月末からのヨーロッパのブンデスリーガなどのプロリーグでもおそらく使用される見込みだ。

 問題は供給だが、まずは国際大会やプロリーグなどの公式戦が優先され、練習レベルでの供給は今しばらく待たなくてはいけない状況だ。
 ただし、「別冊卓球グッズ」(5月26日発売)での取材でも、トップ選手はセルロイドとプラスチックで、さほど違和感を感じていないこともわかった。となると、供給が追いつかない間、もしくはプラスチックボールの練習球が発売されるまではセルロイドの3スター球との併用、セルロイドのトレーニングボールを使うようになるかもしれない。

 気になる価格は現在中国では「許紹発ブランド」のシームレスボールは6個入り、45元(約720円)で発売されている。一個約120円になる。通常、関税や運賃などが加算され、日本への輸入した場合は価格が1.5倍くらいになると言われている。となると、定価240〜250円、180〜190円ほどが市場販売価格になるのか。
 4月には中国大手の紅双喜社と双魚社が値段に関する話し合いを持っている。最終的には先行発売した「許紹発」を追いかけるような値段になるのではと予想している。
 国内では、国産のニッタク社のプラスチックボールが標準になると思われるが、その値付けが注目される。ボール製造には歴史と確かなノウハウを持つニッタク社のボールは秋に発売予定だ。そこに「日本製」という付加価値がどのくらいつくのか。
 現在のセルロイドの3スターが280円(定価・税別)。プラボールに高い値段がつけられると、輸入業者が大量に中国から仕入れることも予想される一方で、すでに投下した相当な設備投資と今後の継続的な生産を考えると安易に安くもできない——頭が痛いところだろう。
  • すでに中国で売られている「許紹発」(シームレス)

  • 世界卓球で披露されたニッタクのプラボール(継ぎ目あり)