12月16日に開幕が予定され、短期集中のセントラル方式で開催される予定になっていた中国卓球クラブスーパーリーグ。開幕の予定日になっても開催地すら発表されていなかったが、12月21〜29日に広東省広州市長隆で行われることが明らかになった。試合方式は東京五輪と同じ、1番ダブルス・2〜5番シングルスの団体戦(すべて5ゲームズマッチ)。21〜26日に総当たりのリーグ戦が行われ、4位以上のチームが27〜29日にプレーオフを行い、優勝を争う。新型コロナウイルス感染症の対策として、無観客の「バブル方式」で開催される。
出場するのは男女各9チーム。特筆すべき点は、WTTマカオに出場していた海外の協会に所属する6選手、男子の林昀儒(チャイニーズタイペイ)、女子の田志希(韓国)、杜凱琹(香港)、鄭怡静(チャイニーズタイペイ)、A.ディアス(プエルトリコ)、リリー・チャン(アメリカ)がスーパーリーグに出場すること。林昀儒は山東魏橋の一員として出場するが、女子の5選手は「ITTFワールド・プロフェッショナルズ(ITTF世界職業隊)」を結成し、スーパーリーグを戦う。
6選手は11月25〜29日に行われたWTTマカオが終了した後、四川省成都市の訓練基地で中国チームと集合訓練を行っており、隔離期間を取らずにスーパーリーグに出場できる。ITTFのスティーブ・デイントンCEOによれば、ITTFワールド・プロフェッショナルズの結成は当初は計画されておらず、選手たちが中国に到着した後に中国卓球協会との協議によって生まれたアイデアだという。
中国卓球協会の劉国梁会長は、「ITTFワールド・プロフェッショナルの結成は、中国スーパーリーグをよりオープンなものにしていくためのアプローチであり、リーグを新しいステージへ導く可能性がある」とコメント。一時は中国系選手以外の登録を認めない方針を打ち出していた中国スーパーリーグだが、今シーズンは日本選手にも出場できるかどうか、クラブ側から打診があったと聞く。ITTFワールド・プロフェッショナルの結成も含め、「超」がつくほど特例の状況下で開催されるスーパーリーグだが、今後はどのような方向に向かっていくのか。