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平成30年度全日本選手権速報

●女子シングルス3回戦
加藤杏華(十六銀行) 8、10、−9、3 天野優(サンリツ)

女子シングルス3回戦、サンリツの天野優が十六銀行の加藤との右シェーク異質対決に敗れた。天野の左右の揺さぶりにも、加藤は粘り強く対応し、長いラリー戦の末に天野の攻撃にミスが出た。試合後、「あまり加藤さんには分が良くなかったので、思い切って向かっていこうと思っていたんですけど、振り回しても何本も返ってきて、それに対して最後は打ち切れなかった。何度も試合はしているので、お互いの弱点は分かっているし、そういう意味ではやりにくかった」とコメントした。

 鍛え抜かれた正確なフットワークを活かしたフォア強打、バック表ソフトの連打が武器。勝っても負けても、常に凛々しく戦い抜いた天野は、今大会が最後の全日本。「東京選手権まで出るので引退試合ではないですけど、全日本では最後です。最後まで……」、そう語ったところで涙があふれた。「全日本というものは簡単じゃないなと思ったんですけど、でも今大会が一番全日本というものを楽しめた。早く負けてしまいましたけど、ミックスもダブルスも楽しんでできたかなと思います」。

 「ベンチの中島さんとはダブルスを組んでいた時も、引退されてからも、自分の中で心の支えになって、相談にも乗ってくれていた。今は中島さんは仕事がメインなのに、ベンチにも入ってくれて、感謝の気持ちはすごくあります。
 全日本ではシングルスは目標としているところまで行けなかったんですけど、ダブルスでは優勝することもできた。自分なんかが優勝できて、すごく良い経験をさせてもらったなという感じです」(天野)
 
 今後はまだ確定ではないが、サンリツでコーチをしながら卓球界に貢献していきたいという天野。「東京選手権までは応援してくださる方もたくさんいますし、元気を出して見ている人が楽しい試合をしたい。後輩の指導もしていきたいと思っています」。大阪には応援に来られなかったファンの皆さんは、ぜひ東京選手権でその勇姿を目に焼き付けてもらいたい。
  • 加藤と両ハンドで激しく打ち合った天野

  • 「振り回しても何本も返ってきて、最後は打ち切れなかった」とコメント

  • 常に全力投球、最後まで爽やかに戦い抜いた