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欧州リポート

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 6月20~25日、チェコ・リベレツで行われた「2011ヨーロッパベテラン選手権」。2,471名もの出場者が16の年代別カテゴリーで優勝を争った。
 往年の名選手も数多く出場したこの大会。オールドファンが泣いて喜ぶ(?)選手たちの結果をチェックしてみよう。

 男子40~49歳シングルスには、フランスの強豪クラブ・ポントワーズのメンバーとしてECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)にも出場するピーター・フランツ(ドイツ)が出場。今年40歳になったばかりのフランツ、第1シードとして順調に勝ち進んだが、準決勝でクティス(スロバキア)にゲームオール10点で惜敗。このクティスが決勝でもストレート勝ちを収め、チャンピオンに輝いた。フランツは3歳年上のステファン・“スピーディ”・フェッツナー(89年世界選手権複優勝)と組んだダブルスでも、5回戦で棄権してベスト16に終わっている。

 男子50~59歳シングルス決勝は、92年バルセロナ五輪ベスト8の右ペン表速攻型ディン・イ(オーストリア)と、89年世界選手権複ベスト8のチェカバ(チェコ)が激突。俊敏な動きで強烈なスマッシュを連発したディン・イは、90年代前半のヨーロッパ卓球史を彩った名プレーヤーだった。試合はチェカバがゲームカウント0-2からの逆転、激戦を制して優勝した。

 女子50~59歳シングルスで圧倒的な強さを見せたのはヴァレンティナ・ポポバ(スロバキア)。長身の右シェーク速攻プレーヤーで、旧ソ連女子チームのエースとして84年ヨーロッパ選手権で4冠を獲得し、後にスロバキアに移住した選手。50~59歳代のシングルス・ダブルスを制して2冠王となった。

 変わり種では、男子60~64歳シングルスに出場したアントニーン・パネンカ。PKの名手として名を馳せ、チェコ・スロバキアの76年ヨーロッパ選手権優勝に貢献した伝説の「サッカープレーヤー」。
 大会最年長は男子85歳以上シングルスに出場したアレクサンドル・カプタネンコ(ロシア)。なんと御年99歳だが、父親は103歳まで卓球を続けていたというから驚く。父親より長生きすることが当面の目標だそうだ……。

Photo:昨年の世界団体選手権で、スロバキア女子チームのベンチに入ったポポバ。まさに「人生卓球」ですね