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欧州リポート

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 ベラルーシ・ミンスクで開催されているヨーロッパ競技大会・卓球競技。大会6日目の昨日は男女シングルスの決勝までが行われ、男子はボル(ドイツ)、女子はユ・フ(ポルトガル)が頂点に立った。男女とも上位3選手は東京五輪シングルスへの出場権が与えられた。

【ヨーロッパ競技大会・男子シングルス】
金メダル:ボル(ドイツ)
銀メダル:グルーツ(デンマーク)
銅メダル:プツァル(クロアチア)

◆準決勝
ボル 4、9、5、-10、4 プツァル
グルーツ 11、5、5、10 コウ・レイ(ウクライナ)
◆3位決定戦
プツァル 2、-9、9、7、2 コウ・レイ
◆決勝
ボル -6、10、-12、9、6、4 グルーツ

【ヨーロッパ競技大会・女子シングルス】
金メダル:ユ・フ(ポルトガル)
銀メダル:ハン・イン(ドイツ)
銅メダル:倪夏蓮(ルクセンブルク)

◆準決勝
ユ・フ 6、5、-5、-6、6、8 倪夏蓮
ハン・イン -7、9、8、10、-8、-9、9 ヤン・シャオシン(モナコ)
◆3位決定戦
倪夏蓮 3、-3、-10、7、7、8 ヤン・シャオシン
◆決勝
ユ・フ 5、8、-9、-9、6、7 ハン・イン


 男子シングルスを制したのは、38歳のボル。ヨーロッパ勢最高位の世界ランキング6位、トップシードとして臨んだ大会で見事に優勝を飾った。ボルは準決勝で若手のプツァルを下し、決勝では同じ左腕のグルーツと対戦。1-2とゲームをリードされたが、そこは百戦錬磨のボル、落ち着いて3ゲームを奪い返して勝利を収めた。前回大会のオフチャロフに続き、男子シングルスは2大会連続でドイツ勢がタイトル獲得となった。
 準優勝のグルーツは、4回戦でオフチャロフをストレートで破るなど健闘。3月のヨーロッパチャンピオンズリーグ準決勝ではボルに勝利していたが、リードを守れず逆転負けを喫した。銅メダルは23歳のプツァル。3位決定戦でコウ・レイを退けて自身初の五輪出場、東京行きのチケットをゲットした。

 ベスト4全員が帰化選手となった女子シングルスはユ・フが戴冠。準決勝でペン粒高の倪夏蓮、決勝でカットマンのハン・インと、ディフェンシブなスタイルの2人に勝利。ポルトガルとしては前回大会での男子団体に続く2つ目のヨーロッパ競技大会のタイトル獲得だ。
 ハン・インは準決勝で異質速攻型のヤン・シャオシンとの激闘を制したが、決勝では中盤以降に突き放されて優勝には手が届かなかった。そして銅メダルを獲得したのは倪夏蓮。ヤン・シャオシンに勝利して、自身5度目の五輪出場を決めた。東京五輪時には56歳となる倪夏蓮。3位決定戦で勝利した後には「私には支えてくれる人たちがいます。夫、子どもたち、母親、兄弟、ルクセンブルクの卓球協会にオリンピック委員会、みんなが支えてくれたおかげで私は卓球に打ち込める。みんながいなければ、私は成功することはできませんでした」と感謝を述べた。

 今日からは最終種目の男女団体がスタート。男女ともまずは1回戦4試合が行われ、続いてシードの4カ国が登場する準々決勝までが行われる。

写真提供:ITTF
  • 男子シングルス優勝のボル

  • 38歳となったボルだが、研ぎすまされたプレーで初優勝

  • 決勝ではリードを奪ったグルーツだが、優勝ならず

  • 23歳のプツァルは初の五輪出場を決めた

  • 女子シングルス優勝のユ・フ

  • ポルトガルに2つ目のヨーロッパ競技大会のタイトルをもたらした

  • 準決勝で大激戦を制したハン・インだが、ユ・フに屈した

  • 自身5度目の五輪行きチケットを手にした倪夏蓮、飛ぶ