〈その1〉

めのマーケティング、その真意とは?

ラザントシリーズ

ラザントシリーズ
全品廃番

どうしてアンドロは『ラザント 』を廃番にしたんだろう?

革新? 改革? イメージを変える?
大きな決断であることは間違いないが、それは得策か奇策かはまだ判断できない。
メイン製品だったラザントシリーズがすべて廃番。
ユーザーに与えたインパクトは強い。

そして『ラザント 』の代わりに新たにアンドロの看板ラバーとして登場したのが『ラザンター 』 だ。

アンドロは全品廃番と新シリーズのリリース。
それを大々的に広告した。

ラザンターの最大の特徴はズバリ
ドイツ製のテンション系ラバーでは、最新の技術である
「トップシートを薄くした」
ことだろう

薄くすることで、どのような効果があるのだろうか?

①回転がかけやすくなる
ボールが最初に接触するのはトップシート。ラバーはまずトップシートにボールが当たることで、粒が倒れて、スポンジに食い込み、その復元する力で打球が飛び出す。トップシートが薄いと食い込みやすくなり、回転をかけやすくなる。

②重量が軽くなる
近年のスピン系テンションは重量が重い! 実はラバーはスポンジよりもトップシートのほうが重い。トップシートが薄いことで、軽量化が実現している。

③スピードが速い
食い込みの良さがあるので、ボールがスポンジにスッと到達する。テンションスポンジの反発力を最大限に活かせる。

④スポンジの厚さを最大限にできる
ラバーの厚みは規定により4mm までと決っている。トップシートを薄くしたら、そのぶんスポンジを厚くできる。今までは2.1mm が最大厚のスポンジだったが、2.3mm というULTRAMAX(ウルトラマックス)を新たに作った。

ULTRAMAX(ウルトラマックス)

ULTRAMAX はラバーに大きな影響を及ぼすのか。
次回はラバーの断面を検証する。
第2 回へ続く
文=佐藤祐