8月30日に終了したチェコオープンにほとんどのトップ選手が出場した日本。5月の世界選手権大会以降も大勢の日本代表団が各オープン大会(ワールドツアー)に出場した。
トップ選手の出場の目的は世界ランキングを上げることであり、男女数人ずつはその先の五輪日本代表を狙っての参戦だった。
日本卓球協会は9月上旬(おそらく今週)、ITTF(国際卓球連盟)が発表する世界ランキングをもとにして来年のリオ五輪の日本代表3名を決めると発表していた。
男女とも、世界ランキング上位2名はシングルスに出場し、3番目の選手は団体戦用の選手として選出する。
このタイミングは実は世界共通ではない。実際には来年の4月に各大陸の五輪予選があるため、そのエントリーに間に合えばよいのだが、日本卓球協会の強化本部は大陸予選の7カ月前に選出し、選手に早めに準備させるという考えだったようだ。
8月発表の世界ランキングでは、日本選手の上位者として、男子は水谷隼・6位、丹羽孝希・11位、吉村真晴・20位、森薗政崇・21位、村松雄斗・26位、吉田雅己・33位、松平健太・35位。
女子は、石川佳純・5位、福原愛・6位、伊藤美誠・10位、平野早矢香・18位、平野美宇・19位、石垣優香・22位、森薗美咲・28位、佐藤瞳・31位。
8月の世界ランキング発表以降は、中国オープン、ブルガリアオープン、チェコオープンが主なランキング対象大会で、日本選手はこぞって参加した。
男子では、中国オープンで大活躍の大島祐哉が60位から20位台前半に大きくジャンプアップすると予想されるが、おそらく吉村は抜けないだろう。女子は、世界選手権蘇州大会でも活躍した伊藤美誠が福原に肉迫していたが、7月からのラストスパートで好成績をあげた福原に及ばなかった。
男子では、水谷隼、丹羽孝希、吉村真晴が上位3名となり、女子は石川佳純、福原愛、伊藤美誠が上位3名になると予想される。その中で、男子の水谷、丹羽、女子の石川、福原がシングルスへの出場となるだろう。
団体戦用の3番手は、ランキングではなく強化本部推薦で選ぶことが選考基準に記されているが、日本女子の村上恭和監督はランキング3番目の選手を選出するとすでにマスコミに明言していた。男子の倉嶋洋介監督は明言はしていないものの、3番手はジャパンオープンで世界のトップ選手を連破した吉村真晴が選出される可能性が濃厚だ。
五輪日本代表は、まずITTF発表の世界ランキングを確認しつつ、9月19日の日本卓球協会理事会に諮られ、内定する。これで、日本選手の五輪代表レースは区切りを迎える。
写真は予想される9月世界ランキングの男女上位3名ずつ