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2月19日付 カタールの『ドーハ・スタジアム・プラス』誌のシャララ会長へのインタビュー

 ITTF(国際卓球連盟)の会長としての15年間で、カナダ出身の現在61歳になるアダム・シャララ氏は卓球をより魅力的なスポーツにするために、様々な改革を実行してきた。
 このシャララ氏の改革の中でも、注目すべきは卓球をさらに人気のスポーツにするために中国を説得し、練習を他の国と共有するようにしたことである。ドーハ・スタジアム・プラス社の独占インタビューで卓球をさらに面白くする改革についてシャララ氏が考えを語ってくれた。

————なぜ中国の独占時代を終わらせる必要があると思いますか?
シャララ●私は昔カナダで見た1994年の世界バスケットボール選手権のアメリカ対ギリシャの試合を覚えています。ギリシャの選手たちは畏敬の念を抱いて名声のある対戦相手を見ていた。そして休憩時間には対戦相手でありながらも、シャキール・オニールなどにサインを求めていた。それは世界選手権というよりはお楽しみの試合のようでした。そして、アメリカは楽に決勝まで独走していた。しかし、それはそのスポーツ界にとって非常に悪い意味を持っていた。
 その後バスケットボール界は世界のいたるところで向上し、私たちは現在NBAでクロアチア、中国、スーダンからの選手を見ることができます。そして、他の国々が上達し、世界選手権でもアメリカの勝利は確実なものではなくなりました。私たちのスポーツでも他の国が同様に見習わなければいけないため、中国に援助を求めたのです。卓球をどこででもできるスポーツにしなければなりません。そうしなければ、退屈なものになってしまう。

————その考えに中国はどう反応しましたか?
シャララ●中国が全く乗り気でなかった10年前に比べて、状況はだいぶ良くなりました。現在、彼らは他の国にコーチを送っていますが、私たちは中国に完全に門戸を開いて欲しいのです。ロンドン五輪以前は五輪に各国から(シングルスに)男女3名の代表が出ていました。そして、中国がメダルを独占し、その傾向がずっと続きそうでした。それは他の国のやる気をそぐものでした。
 私たちはロンドン五輪から(シングルスの)代表を2名に減らしました。メダルをひとつ奪われたと感じた中国にとって、私は一番の敵でした。そして、それはある程度、本当のことです。中国は始め私に対して怒りをあらわにしました。しかし、私はプラス面について説明しました。スポーツがどのように多くのファンを魅了していくかについて彼らが理解した時、彼らの怒りは収まりました。多くの良い試合がありました。そして日本、シンガポール、ドイツがロンドン五輪でメダルを獲得し、他の国が関心を示し始めてくれました。私たちは世界選手権でも中国からの参加選手を減らすように説得しています。 <続く>

原文(英文):Doha Stadium Plus↓ 
http://www.dohastadiumplusqatar.com/level-playing-field/
  • ITTFシャララ会長(写真は13年世界選手権パリ大会)