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 昨日から「中国スーパー(超級)リーグから日本選手が締め出される」という記事がヤフーニュースやテレビで大きく報道されて、騒がれている。卓球を知らない一般の人までが「中国はひどいことをするね」という印象を持ったはずだ。
 事の発端は、中国のスーパーリーグを希望していた平野美宇選手、石川佳純選手の参加ができなくなったことだった。すべての外国人選手が出場できない中で、それが「日本締め出し」「日本つぶし」の意図があるのではないかという日刊スポーツの報道だった。
 特に、4月のアジア選手権で中国選手を3連破した平野選手への警戒が強く、東京五輪を見据えると、日本選手は次の五輪が終わるまで参加できないだろう、という内容だった。

 本当にそれは真実なのだろうか。それとも過剰に反応した誤報だろうか。新聞記者は事実の裏を取ったのだろうか、という疑問が残る。

 まずは日本側の窓口となった日本卓球協会の宮崎義仁・強化本部長に話を聞いた。
「スーパーリーグの黒龍江省のチームと平野の契約を進めていた中で、10月1日に『資金不足のために平野選手と契約できない』というメールが届いた。しかし、もともと平野はお金は出なくても参戦を希望していた。その後、超級リーグの2、3人の監督に打診したところ、外国人は獲らないということを聞いた。それは暗に『上から』外国人、とりわけ日本人は参戦させないことを言われているようで、彼ら(監督)は、日本は中国に次ぐ2位だが、お金も持っていて、中国に追いつく可能性があるから日本選手は断るべきでは、という印象を持っているようだ。
 しかし、これはあくまでも口頭でのやりとりで、『日本排除』というのはメールや文書で残っているわけではない。今回の日本での報道が中国をどのように刺激し、中国がどのような対処に出てくるがが注目される。未だ発表されていないスーパーリーグの予定も含めて、10月18日から開催される中国共産党全国代表大会が終了しないと中国は動かないのだろうか」(宮崎氏)

 中国側の反応はどのようなものだろうか。果たして、中国卓球協会はそのような通達を超級リーグのチームに出していたのだろうか。  <続く>(今野)
  • 日本卓球協会・宮崎義仁強化本部長