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 中国からの情報を集めれば集めるほど、スーパーリーグ(超級)での海外選手出場禁止、「日本選手排斥」の通達は誤報と言えるだろう。

 今年は中国卓球協会は異常事態を迎えている。劉国梁総監督の辞任、中国オープンでの選手ボイコット事件、 そして全中国運動会も重なり、中国卓球協会が管轄するスーパーリーグに手をつけられないまま時間だけが過ぎていった。

 現時点で、スーパーリーグのスタートがいつなのか、どういう日程なのかさえ、わからない状態の中で、海外選手締め出し、日本選手排斥などという決定が、中国卓球協会から発せられることはあり得ない。
 中国卓球協会の人でさえ「そんな報道が日本でされているの?」と驚くほどで、今までの日中の友好関係を考えたら、日本が強くなっているからと言っても、排除するようなことはしないはずだ。

 今回、名前を挙げられている平野美宇選手にしても、中国選手に次ぐ世界ランキングを位置しているが、アジア選手権以後は中国の若手選手に負けている。まだまだこれから強くなっていく選手、将来世界の頂点を狙うであろう選手だが、現時点で国内のメディアや関係者が過大評価、過敏な扱いになっていないだろうか。

 スポーツ紙が扇情的に、大げさに報道したことを、さらに中国側の裏を取らずに通信社や一般紙が追従したことも残念だ。記事の中でも「誰が主語なのか」がはっきりしていない。
 正式コメントを何も発していない中国卓球協会がまるで悪者扱いをされた今回のケースは、協会関係者からすれば納得のいかないものだろう。それにしても、こういった間違った情報がネットやテレビを駆け巡り、一般の人にまでインプットされることの怖さを実感した。 (今野)