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平成28年度全日本選手権速報

フロアの一番端の第24コート、ひと際大きいかけ声が耳に入ってきた。鳥取・因幡TTCから出場の山添良太選手。バック面表ソフトの異質攻撃型で、巻き込みも駆使するフォアサービスは非常に変化が激しく、サービスエースを連発。レシーブはチキータ全盛のこの時代に、バック面の表ソフトで何ともいやらしいレシーブをする。しかし、これがよく効く。
日本リーグ2部・豊田自動織機の主力で、フォアドライブに威力がある法花堂選手に対してゲームカウント1ー2と劣勢に立たされたが、食い下がって挽回。最終ゲームは大きくリードして勝利を決めた。

「ジュニア時代(鳥取東高)は県1位になって全日本ジュニアにも出ましたけど、一般で出るのは初めてです。今年は県予選は2位。県予選の決勝でゲームオール10ー6で、あと1点取れば優勝だったんですけど、足がつってしまって……、もう打てなくなりました。
大会前は所属している因幡TTCと、小中学時代にお世話になったオリーブジュニアというクラブで練習してきました。サービスは高校時代から、県内はあまりレベルが高くないので、県外の相手と勝負するにはひとりでも練習できるサービスを磨こうと思った。1ゲームにサービスエースを4本か5本は取りたいですね。バック面の表ソフトはエクステンドPO。レシーブが横下の回転になって飛んでいくので、相手が結構落としてくれますね」(山添選手)

山添選手は、鳥取東高から新潟大を経て、京都大大学院では工学部で研究をしていたという頭脳の持ち主。決して主流とは言えないスタイルだが、不利な環境でも勝利を目指して磨いてきたことが、全日本という大舞台で1勝をつかむ原動力となった。忘れられないこの1勝、おめでとうございます!
  • 万感迫る全日本初勝利!