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平成28年度全日本選手権速報

学生時代から、そのサービスの変化で名を馳せた選手といえばこの人、松戸市役所の川端友選手。仙台ジュニアクラブ出身で、仙台育英学園高を経て日本大でも活躍。左腕から繰り出す投げ上げサービスで相手のレシーブを浮かせ、台上に浮いたボールは高い打球点で3球目パワードライブを叩き込む。
男子シングルスでは1回戦で成長株の戸上(野田学園中)を破り、3回戦では元全日学3位の岡田(岡谷市役所)との「市役所対決」を制した。ちなみに川端選手は練習拠点は松戸市役所卓球部だが、普段は消防士として勤務しているという。

プラボールになり、サービスの回転量が落ちる中、この川端選手のサービスは非常によく効く。ベンチに入った、本誌連載の『マシン練習のトリセツ』でお馴染み、渡辺貴史コーチ曰く「サービスを出す前に巻き込みのようなモーションを入れたり、サービスを出す位置を変えたり、彼はサービスの「見せ方」がうまい」。
セルボール時代は下回転の割合が多かったが、現在は横上回転系を主体にしながら下回転を混ぜ、相手のレシーブを崩していく。「今は下回転にみせかけた横上回転をうまく使って、3球目攻撃で攻められる。下回転以外の回転をうまく使えるようになったと思います」(川端)。打球前、打球後のモーションも複雑で、特に打球前に巻き込みサービスのようなモーションを入れることで、相手を視覚的に惑わせている。

川端選手の次の対戦相手は、今大会限りでの現役引退を表明している塩野真人選手(東京アート)。カット打ちには自信があるという川端選手、果たしてどのようなプレーを見せてくれるだろうか。

●男子シングルス3回戦
川端(松戸市役所) 6、8、ー9、8 岡田(岡谷市役所)
  • 川端選手の投げ上げサービス

  • 相手の浮いたレシーブには、すかさずパワードライブを打ち込む

  • 元全日学3位の岡田選手もサービスの名手。サービスエースの取り合いになったが、惜敗