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平成28年度全日本選手権速報

 男子シングルス4回戦で、スーパーシード選手で上位進出の力を持つ大島(ファースト)と森薗(明治大)が初戦で敗れるという波乱が起きた。
 大島、森薗ともこの試合が今大会で初めての試合になり、大島の対戦相手の宇田(JOCエリートアカデミー)、森薗の相手の緒方(JOCエリートアカデミー/帝京)の2人はこの試合までに数試合を戦っていた。スーパーシードに置かれた選手の多くが、「下から上がってくる相手は動きもいいし、気持ち的にも向かってくる。初戦の戦い方が大きなカギになる」と口を揃えて言うが、この試合での宇田と緒方の若手選手もまさにその状態だった。
 大島と森薗は受け身にまわることが多く、それでもなんとか挽回の糸口を見つけようと必死にプレーをしていたが、彼らが持つ躍動感のあるダイナミックなプレーは最後まで見ることができなかった。宇田、緒方のプレーが素晴らしかったのは間違いないのだが、大島、森薗の敗因の中には「全日本スーパーシード初戦の難しさ」があったはずだ。同じラウンドで出てきた水谷も1ゲーム目は堅さが見えて落としたが、そこで慌てることなく、2ゲーム目から相手の弱点を攻めて危なげなく初戦を突破した。経験の差、と言ってしまえば簡単だが、そこには目には見えない大きなものがあるのだ。
  • 中学3年の宇田が大島を破る金星

  • 高校3年の緒方は森薗に打ち勝つ