男女シングルスは予選トーナメント3回戦が終了し、男女とも明日の決勝トーナメントに進出する選手が決定した。
男子では田中が森薗との大激戦に勝利。高い打球点から、左腕の森薗のフォアを連続で攻めるカウンターのバックハンドが炸裂した。最終ゲームは田中が10ー9で2回目のマッチポイントを握り、勝負の一本がまさかのネットイン。森薗の必死の飛び込みも及ばなかった。ミックスゾーンで「試合内容がひどすぎた。このままだと自分の卓球人生が終わってしまう」と悲壮感を滲ませた森薗。しかし、「(代表に選ばれた)アジア競技大会をひとつのターニングポイントにできるようにしたい」と最後は前向きに語った。
女子は大藤、木原、長崎、安藤が予選トーナメントを突破した。大藤は塩見とのゲームオールジュースの激戦を制し、木原と長崎は欧州勢に対してサービス・レシーブで先手を奪った。安藤は田志希に6ゲーム目に何回もマッチポイントを奪われながらしのぎ切り、改めて国際競争力の高さを示した。
そして惜しかったのは小塩(おじお)。スッチの変幻自在のカット打ちを低く正確なカットでしのぎ、時にスッチが根負けするほどだった。惜しくも敗れた試合後、「相手にたくさん動かされてすごく疲れました」と笑顔でコメント。「守りだけじゃなく、相手にプレッシャーを与えることができるフォアを強化したい」と語った。
一方、試合後の握手の時に「すごく良いプレーだった」と小塩の健闘を讃えたスッチは「私が100万回返しても、彼女はしっかり返球してきた」とコメント。「彼女は失うものはないというプレーだった。私はカットと戦うのは好きだけど、彼女はとても強かったし、タフなゲームだった。本当に驚くべきプレーだった」(スッチ)。
●男子シングルス予選トーナメント3回戦・主な結果
田中(愛工大名電高) −2、9、−7、9、11、−8、9 森薗(FPC)
黄民夏(韓国) 6、−9、−9、8、−3、3、9 及川(専修大)
鄭栄植(韓国) 3、7、−6、−7、−13、8、9 于子洋(中国)
●女子シングルス予選トーナメント3回戦・主な結果
スッチ(ルーマニア) 4、−10、5、6、−7、7 小塩(JOCエリートアカデミー)
大藤(ミキハウスJSC) 2、4、−8、−11、−7、9、10 塩見(四天王寺高)
木原(JOCエリートアカデミー) 4、−2、4、−8、7、9 マテロバ(チェコ)
馬文ティン(ノルウェー/広島日野自動車) −9、−7、3、12、5、−6、10 蘇慧音(香港)
金可英(韓国) 10、4、9、−12、−9、−10、2 梁夏銀(韓国)
長崎(JOCエリートアカデミー/大原学園) 7、7、−6、8、−9、7 バラージョバ(スロバキア)
安藤 3、−2、9、−4、−10、15、4 田志希(韓国)