昨年のジャパンオープン優勝した後のインタビューで「全日本で負けてから変わった。それまでは好きなだけ食べてランニングも苦手。今はランニングなどの有酸素運動を取り入れたトレーニングをやりつつ、好きな揚げ物もやめました」と語った塩野真人選手(東京アート)。その時に3カ月間で6、7kg痩せたとのことだった。
実は今年6月のジャパンオープンのポスターを卓球王国が作るに当たり、代表ウエアの塩野選手の写真を探したら2012年のジャパンオープンの写真しかなかった(優勝した2013年の時は東京アートのウエア)。それをポスターに使い、ほぼ完成していたのだが、協会から「今の塩野と違いすぎる。写真の差し替えをしてください」と依頼された。
急遽、今年1月のワールドツアー・グランドファイナルの写真に変えた。確かに全然違う選手のようだ。
塩野真人、27歳。
最盛期は70kgで、現在は61kgという変わりよう。その差、「9kgの鉄アレイ」を持ってカットプレーをしていたことになる。
「体が軽くなったので、動きも良くなったと言われます。それに負担が減った分、疲れにくくなり、ケガをしにくい体になったと思います」(塩野)。
昔の顔と違うという意味での「秘密兵器」ではない。動きも格段に良くなった、世界でも勝てるカットマン——塩野真人は大会期間中に28歳を迎えつつ、「世界卓球」で世界デビューする。