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 3月15日にITTF(国際卓球連盟)が公開した世界選手権パリ大会でのAGM(年次総会)における提案を公開した(186ページ)。その中で、9日の日本卓球協会でも報告された「裏ソフトの反発上限数値を決める」というITTF理事会への提案が明らかになった。
 その主な部分は以下の通りである。

 今後、卓球メーカーはスポンジとトップシートが貼り合わせられたもので公認申請を受けること(今まではトップシートだけ)。ITTFは今後、裏ソフトラバーの反発(ボールのバウンド)の上限数値を決めていく。裏ソフトラバーに関しては現在市場でのメジャーなラバーによって上限数値を決める。ラバーの公認申請の際、この上限数値以内のラバーだけを公認する。バウンドの測定器はITTFが公認する。
 ITTFは試合の準々決勝以上の試合で負けた選手は審判の前でラバーをはがし、渡すこと。優勝者は決勝後に渡す。もし選手のラバーの数値が上限数値を超えた場合は、処罰を受ける。また、大会中に審判は抜き打ちで測定してもよいし、ITTFはラバーをはがした後のラケットの平面性を測定する。
 ITTFは13年9月30日までに上限数値を決め、10月1日に発表する。実施は14年1月1日からの国際大会からとする。

 この背景は以前のトピックスで紹介したように、補助剤(ブースター)禁止である。上限数値を決めることで既存のラバーにブースターを塗る行為を防ごうというものだ。しかし、今回の提案はブースターに関しては触れていない。あくまでもラバーの反発を抑制することで用具偏重をなくし、用具のフェアネスを実行しようというものだ。
 この提案は、現在、トップ選手が使用しているテナジー系のラバーの反発を上限数値として、今後のラバーはその数値以内におさめると読み解くことができる。つまり、この日本卓球協会からの提案がもし認められれば、用具開発や卓球メーカー、卓球市場に大きな衝撃が走るだろう。しかし現実的にはITTF理事会でこの提案が通過するかどうかは微妙。1959年以来の用具に関する大きなルール変更になるからだ。