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 ITTF(国際卓球連盟)のアダム・シャララ会長の3月1日のロングインタビューの掲載2回目。ITTFのホームページから。

――会長に就任してからの15年間でITTFがどのように発展して来たのか簡単に説明してもらえますか?

シャララ会長●主に考え方の変化です。我々はそれまでとは違った方向に動き始めました。私はITTFを伝統的な国際連盟としてではなくビジネススタイルに変更しました。最初の業務はITTFを会社形態に変換することでした。そのために適切なスタッフ、専門的な人員の各部署への配置、そしてマーケティングに力を入れました。人々は私たちが多くのルールを改訂したと言います。しかし、ただルールを変えただけではなく、商品を変えたのです。マーケティングの観点から言うと、卓球は商品で私たちはそれを販売しないといけないのです。もし、それが売れなければどうやって変えていけるのでしょうか?
チョコレートで考えてみてください。甘さは十分なのだろうか? 味が良くないと売れませんよね。
 就任直後から、ビジネスとしての活動はトーナメントをパッケージとし、ツアーとして売ることでした。テレビ局に接触し、色や規定を変更。試合をスポンサーにとって魅力的なものに変えました。基本的に私たちは考え方を変え、伝統的な組織から現代のビジネスに変えてきたのです。 

――ITTFの15年後はどうなっていると思いますか? どの部分にさらなる改善が必要だと思いますか?

シャララ会長●15年後に私がITTFの仕事に携わっていないとしても、私は卓球を世界のベスト5のスポーツにしたいと思っています。最近同じことを何度も繰り返し言っていることはわかっていますが、私たちにはそれができると思っています。15年前は不可能だったことでも今はそう遠くない位置にいます。
 五輪で卓球は真ん中くらいに位置しているのがわかりました。26のスポーツの中で、12番目くらいです。最終段階はとても難しいですが、15年の間にできると思います。これを実行するための弱点がプロモーション(宣伝)です。私たちが行っていることの十分なプロモーションができていません。イベントや大会の十分な宣伝活動がされていないのです。これは卓球人の人柄に関係していると思います。内向的な性格が多く、自身のことに重点をおき、内気な人が多いです。外交的な人はほんの一握りです。プロモーションを改善しないといけませんし、この分野では専門的な助けが必要です。

――ITTFの親しい支持者に対してひとつ言えることは、この1年間でウェブを通しての促進は明らかに向上したと言えると思います。

シャララ氏●それを行うためにマシュー・パウンドを雇いました。また、TMS(ITTFのマネージメント会社)のために働くキンバリーがいます。彼女はシンガポールの事務所にいてツィッターやフェイスブックなどのソーシャルネットワークの手伝いをしてくれています。マシューは現在かなりの仕事をこなし、私たちが遅れをとっていた部分を補ってくれています。私たちは世界の中でも早い段階でホームページを持った連盟のひとつですが、残念なことに同じものを未だに使用しています。テクノロジーを最初に始めたのはいいが、同じことを何年も続けているのです。変える時期です。見た目を変え、一新し、若者が興味を持ってくれるページに変える必要があります。また、YouTubeやフェイスブックを前面に出しています。そうすることで広いエリアをカバーできます。
 また、私たちはテレビとかなり良い関係になってきました。今年、ユーロスポーツでワールドツアーが初めて放送されることになりました。カタールとクウェートオープンの視聴率がとても高く喜ばしいことでしたが、まだ十分ではありません。私たちが活動している全ての分野で卓球をベスト5のスポーツとすること、それが今の目標です。
 どうやって達成するかはとても難しい。正気でない考えかもしれませんが、全ての考えを集結させ、どう目標に到達するかの計画を練って行きます。会長を辞めたとしても、卓球をベスト5にすることが私の夢なので、いつまでも援助していきたいと思います。 <続く>

  • ITTFのシャララ会長