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「監督という立場から離れて言えば、この大会の権威と価値をもう一度考えるべき。試合方法、大会スケジュールは検討してほしい」
 こう言ったのは男子で優勝した協和発酵キリンの佐藤真二監督だ。監督という立場とは別に、日本卓球リーグの専務理事と日本卓球協会の理事も務める佐藤氏は、大会を終えて、優勝の喜びとは別に一抹の寂しさを覚えたのだろう。

●この大会は「全日本」「選手権」なのだろうか
 全日本実業団選手権大会は「全日本」がついている。日本卓球協会が主催する大会なのだ。木曜日から始まっているのだが、男子のトップ8チーム、女子4チームが登場するのは土曜日から。しかも、スケジュールが押したために土曜日の試合では途中から2台進行になった。「全日本」がつく選手権とは言えないだろう。

●なぜ敗者復活トーナメントがあるのだろう
いつの頃からか、敗者復活トーナメントがこの「選手権」にはある。G1とG2で男子は 5回戦敗退チームによるトーナメントがG1、4回戦敗退チームによるトーナメントがG2。女子は参加チームが少ないから 1回戦敗退チームによるトーナメントがG1、 第一ステージ2位チームによるトーナメントがG2。
 このトーナメントの意味は何だろう。なるべく試合を多くしてもらおうという配慮か、一説にはG1でもG2でも入賞などがあると会社に帰った時に喜ばれるから、という嘘のような本当の話を聞いた。

 「全日本」として実業団の日本一を決める大会ならもっと価値を高める試合方法を協会には考えてもらいたい。町のオープン大会とは違う。クラス別にするのでもよいがもっと全日本らしい大会にしてほしい。これと同様に「全日本団体」も、何年も前から「プレ国体」から脱するような格式のある大会にしてほしいという声は上がっている。
 ただ歴史があるからといって、昔からのやり方を続けるのか、新しい大会をデザインしていくのか。協会が事業全体を見直す時期に来ているのではないだろうか。
  • 熱い試合は見応えあるのに観客はまばらだった

  • 男子も相当にハイレベルな試合が続く。試合の質は「全日本」なのだ