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 昨日の日本卓球協会理事会で、来年1月の全日本選手権大会ではプラスチックボールが使用されることを決定した。
 プラボール使用の目的として「国際大会でもプラスチックボールが使用されており、国際大会へ多くの選手が出場している現状で、国際舞台への円滑な移行を可能にする」と記されている。
 会議では、大半の選手は国際大会が関係がないのでまだセルロイドボールでも良いのでは、という意見もあったとのことだが、現実的に国際大会へ日本はのべ300名を越す選手団を派遣している現状、またこの全日本選手権は来年の世界選手権蘇州大会の選考会のひとつにもなっており、プラボール使用は不可避だった。

 ただ、プラボールは卓球市場にはほとんど出回っておらず、開発製造の初期段階の現在、同じメーカーでも相当な個体差があることも事実だ。つまり手にしたボールによって弾みや打球感に差がある。日本卓球協会が現在プラスチックボールの公認を認めているのが、許紹発/ニッタク/TSP/バタフライ/アンドロの5社のボールだ。
 個体差もあり、シームレス(継ぎ目なし)とシームあり(継ぎ目あり)で飛びや打球感などが違う中で、プレーする選手にプレッシャーをかけることになる。
 つまり、選手間で使用球が違う場合は、ジャンケンでボールを選ぶために、選手は準備するために5社のボールを事前に打っておく必要が出てくるかもしれない。なぜ入札方式で使用球を1社にできなかったのか。
 大会日程などで、観客のために、メディアのために1日大会を延長した協会は、プラスチックボールにおいてはメーカーへ配慮したのか? そこには、選手への配慮はなかったのか?? 疑問の残る決定事項である。大会の主役はメーカーでもなく、協会でもなく、その舞台でプレーする選手ではないのだろうか。  (今野)