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 9月6日の日本卓球協会理事会で発表された2016年リオ五輪に向けた「アジア大陸予選会への選出方法」。
 選手にとって最高の目標である五輪出場を巡っては、毎回のように選出方法が変わる。ロンドン五輪までは1年前の世界選手権直後の世界ランキングによって20名ほどの自動出場を決め、その後、大陸予選を行うやり方だった。
 リオ五輪からは世界ランキングによる1年前の自動出場枠がなくなり、その代わり、シングルスに出場する選手は2016年春に行う大陸予選に出場しなければいけない。しかし、もし出場枠から漏れた場合でも、五輪シングルスランキングリストなるものが作られ、そこで救済されるシステムだ。
 結局は、世界ランキングの上位選手は出場できるとの見込みだ。しかし、直前の春まで予選を意識するのは今までと大きく違う。選手にとってプレッシャーのかかるシステムになった。

 そこで日本卓球協会強化本部は、五輪の1年前の15年9月の世界ランキングの男女上位2名ずつをまず「アジア大陸予選会出場選手」として決定し、団体戦に出るもうひとりの選手は「強化本部推薦」とする。
 つまり、大陸予選の半年前以上に決めることで選手の重圧を減らし、準備をしていく。さらに3人目の団体戦要員も世界ランキングを元に決めていく(団体戦の3人目は大陸予選はない)。

 ということは、五輪出場選手が決まるまで、1年を切ったことになる。男子の水谷隼(世界ランキング7位)、女子の石川佳純(同8位)はポジション的に大きくリードしている。ところが、男子の2番手争いは熾烈だ。15位の丹羽孝希、27位の松平健太に続き、ユース五輪銀メダリストの村松雄斗が29位まで急激に順位を上げ、それを32位の塩野真人、34位の岸川聖也が追いかけ、38位の吉田海偉、41位の高木和卓、森薗政崇も控えている。
 一方、女子は石川の後、14位の福原愛、17位の平野早矢香が有力だが、23位の石垣優香、25位の森薗美咲、35位の若宮三紗子までは十分な圏内と言える。
 リオ五輪までのこの1年間、選手たちは国際大会での実績を積みながらも、激しい「国内競争」に挑まなければいけない。
  • 世界ランキング8位まで上げた石川佳純選手

  • 着実に世界ランキングを上げている日本のエース水谷隼選手