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24〜26日まで愛知県体育館で行われていた全日本大学総合選手権大会(個人の部)

男子シングルスは、昨年のインターハイチャンピオン・森薗政崇(明治大)が準決勝で町飛鳥(明治大)、決勝で丹羽孝希(明治大)という名だたる先輩を破り、1年生で頂点に立った。

決勝の丹羽戦は序盤に3ゲームを取られ苦しい展開だったが、森薗は少しずつだが丹羽のスピードについていくようになり、4ゲーム目を取り返す。
そこから丹羽は少し集中力が切れたか、少しずつ崩れていき、勝負は最終ゲームへ。

最終ゲームは5-5まで点数が全く離れない取り合いだったが、5-6で丹羽が仕掛ける。この緊張の場面で丹羽が目の覚めるような台上バックドライブでレシーブエースを取った。5-7となり、このゲーム初めての2点差を作り、「さすが丹羽。これで決まったか」という空気が流れた。
しかし、そこで集中力を切らす森薗ではない。
6-8、7-8、8-8と追いつき、9-8、9-9、10-9と逆転し、チャンピオンシップポイントを握る。
最後は丹羽のチキータを前陣バックドライブで押し込み、王者丹羽を下した。

「疲れました。準決勝、決勝はもうあまり覚えていない。ただ作戦だけは考えて、丹羽さんのフォア前に下回転を出して、チキータを上から叩いていく。ボールがセルロイドだからこれができたけど、プラスチックだとできない。ブンデスリーガはプラ、全日学はセル、ボールの違いに対応するのが難しかった」(森薗)

海外でプレーする選手はボールへの対応、準備も必要となる。その中で抜群の集中力で勝ち取った森薗の優勝は価値あるものだろう。

森薗 -2、-8、-7、5、7、9 9 丹羽

男子の結果は以下のとおり
優勝:森薗政崇(明治大)
2位:丹羽孝希(明治大)
3位:吉田雅己(愛知工業大)、町飛鳥(明治大)
ベスト8:吉村真晴(愛知工業大)、大島祐哉(早稲田大)、神巧也(明治大)、山本勝也(早稲田大)

女子は丹羽美里(淑徳大)が圧倒的な攻撃力を見せて、3連覇を達成。
丹羽は「淑徳大が関東学生リーグで2部に落ちてしまった。全日学で、個人戦で“やっぱり淑徳は強い”というところを証明したかった」と気持ちが入ったプレーで、危なげない勝ち上がり。落としたゲームは全部でわずか2という圧倒的な内容で3連覇を飾った。
決勝の相手は、両ハンドの安定感、バックのミートが強力な小道野結(早稲田大)。平野容子(東京富士大)、佐藤優衣(淑徳大)とのフルゲームの大接戦を制し、準決勝では山本怜(中央大)に完勝して勝ち上がった。
全国大会では全中2位の実績はあるが、シングルスで久々の上位進出。成長を見せた。

丹羽 11、7、-9、7、4 小道野

女子の結果は以下のとおり
優勝:丹羽美里(淑徳大)
2位:小道野結(早稲田大)
3位:高橋真梨子(同志社大)、山本怜(中央大)
ベスト8:佐藤優衣(淑徳大)、鈴木李茄(専修大)、高橋美帆(淑徳大)、市川志穂(日本大)


今大会、ベスト8に入った選手は11月29〜30日の全日学選抜(大阪:なみはやドーム)への出場権を獲得する。
大会後の告知によると全日学選抜はプラスチックボールで行われるとのこと。
学生の試合も徐々にだがプラボールへの移行が進んでいる。
  • 森薗の伝家の宝刀であり、生命戦でもあるチキータ

  • 小さく拳を作り、鼓舞した丹羽だったが・・・連覇はならなかった

  • 女子では1986年以来の3連覇となった丹羽

  • 成長著しい小道野は今大会のダークホース

  • 全中、インターハイ、そして全日学と確実にタイトルを獲っている森薗

  • 笑顔で大会を締めくくった丹羽。「全日本はランク以上を狙います」