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 オーストリアオープンで優勝して帰国した水谷隼選手。オーストリアからも日本卓球協会関係者に「来年の全日本選手権は一つのメーカーのボールでやりたい」とメールしたことを明らかにした。

 水谷選手のコメント。
「ヨーロッパ遠征の時に、NT(ナショナルチーム)選手の間でも全日本選手権でのボールの話になりました。男女とも全員で一致したのは、全日本は1社のボールにして欲しいということです。
 どの国際大会に出ても、複数のボールを選んで試合をするということはありません。ところが、国内最大の試合である全日本選手権では試合前にジャンケンをして使用球を決めます。あり得ない話です。特に、プラスチックボールになってからメーカー間でのボールの質が大きく違い、特に日本製のボールは弾みなども違うので、慣れていないとよいパフォーマンスができません。セルロイド球の時と状況は違います。いくつものプラボールでプレーできるほど私は器用ではありませんし、来年はオリンピックも控えています。
 大事な全日本選手権の前に一つのメーカーのボールに集中して準備をしたい。ジャンケンやボール選びに神経を遣うのではなく、ぼくら選手はもっとプレーに専念したいのです。協会が選手のことを考えてくれるというのなら、ぜひこのボールの問題は選手のためによい方向に解決して欲しいと願っています」

 今までも記事にしているように、各都道府県での全日本予選はすでに始まっているので、従来通りでよいだろう。全日本予選ではおおむねボールは県協会が1社に決めているから「ボール選び」は予選では問題にならない。ところが、本大会での選手たちのボールに関する戸惑いは大きい。
 日本卓球協会理事会に出席される方々が、この全日本使用ボールの問題をどのように討論するのか。もし選手の声を聞き入れないような会議ならば、「理事会のための理事会」でしかない。あれほどショーアップしたり、マスコミが注目する「全日本選手権大会」であっても、選手のための根本問題が改善されないならば、それは「二級大会」になってしまう。  (今野)

  • 「全日本選手権は1種類のボールで」と水谷隼選手