スマホ版に
戻る

トピックス

トップニューストピックス
今回の日本リーグと準備室の間での「プレゼン資料は十分、不十分」という見解の相違は見ていて滑稽だ。今まで協会として何年も時間をかけてもこれなのか、という印象を抱いてしまう。 
 準備する前からいろいろと心配をする関係者はいるが、100%完璧で、100%安心な新規事業というものがビジネスの世界、スポーツの世界に存在するのだろうか。
 そんなものはない。すべての新規事業はリスクをともなう。そのリスクを最小限に食い止める方策を準備しておけばよいのだ。スタートする前から「これできるのかな、大丈夫かな」という心配だけが先行する人はこのプロジェクトから去るべきではないのか。「プロリーグはできる」「プロリーグは卓球界に必要」と思う人だけが達成に突き進んでいくべきだろう。

 まだ「設立準備をしていいかどうか」が議論されている状態で、プロリーグの具体策を論じることはできない。ただ言えるのは「将来の卓球界のためには必要」という大きな絵が見えるだけだ。そして、できるならば東京五輪前に、少しでも早くスタートをしてほしい。
 もちろん日本卓球協会として、プロリーグ設立に向けてお金をかけるということは登録している卓球愛好者のお金を使うことを意味する。それが日本の卓球界の将来のためになる事業で、競技力向上と卓球の普及、卓球というスポーツの社会貢献という前提があれば大いに使うべきではないか。

 プロ選手を目指す人にとって、時間が最も大切だ。「検討継続、決定先延ばし」などという協会の報告に一番苛立っているのはトップ選手だろう。プロを目指す彼らにとってプロリーグ設立が遅くなることは「プロ選手寿命」を削られるのと同じなのだ。
 日本の卓球ファンは「卓球のプロリーグ」を待望している。国内でもトップ選手のスーパープレーを見たいと思っているし、少しでもリーグの様子をテレビなどのマスコミが流してほしいと思っている。
 プロリーグによって卓球のステイタスが上がれば、卓球愛好者や一般の人に「卓球」という話題が提供されるだろう。それはプロ選手だけでなく、日本リーガー、学生選手、愛好者にも良いことではないのか。

 もしかつての「ミスター卓球」荻村伊智朗のような剛腕・カリスマ指導者だったらこう言うはずだ。「卓球をメジャーにしよう。そのためのプロリーグならばすぐにやろう。1日24時間ある。君たちは寝る時間があるならば、寝る時間を削って設立の準備をすればいい」と。
 真の卓球メジャー化、プロ選手のための環境整備、競技力向上、普及発展のためのプロリーグ設立は「やるべきかどうか」ではなく、「やらなければいけない」 MUST事業だ。 (今野)