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 昨日行われたビッグトーナメント佐賀大会で引退を迎えた平野早矢香(ミキハウス)。2回戦で藤井優子(愛媛銀行)に敗れ現役生活に別れを告げた。


平野早矢香試合後会見
「多くの方が会場に来て盛り上げてくれて、温かい拍手をもらってうれしかった。結果は残念だけど、悔いなく終われて良かった。(試合中は)いつもどおり、勝つためにどんな戦術を取るべきかずっと考えていました。終わった瞬間はもう少し良い試合をしたかったなという気持ちもあった。でも、やるべきことはやりきったと思う。
 色んな方が応援に来てくれたり、メッセージをもらったりして今までの試合とは少し違った。でも私は小さな大会の1回戦だろうと、オリンピックの試合だろうと、同じように最高の準備をして試合に臨んできましたし、それが私のモットーなので、今日も最高の準備をして試合に臨みました。
 試合前には母から手紙をもらって、その手紙をバッグに入れて一緒に試合をするような気持ちで戦いました。(内容は)『試合前に色んな人の顔を見て泣かないように』って書いてありました(笑)。あとは『色んなところに試合で連れて行ってくれて、世界一幸せな両親です』とも書いてくれていました。
 (開会式での国家斉唱で涙の訳は)まさか涙が出るとは思わなかったんですけど、日の丸を見たら、オリンピックで国旗が上がった時のことを思い出しました。
 (平野選手にとって卓球とは?)表現するのは難しい。これまで卓球とともに、卓球中心の生活を送ってきたので、一心同体というか、すべてを卓球にかけて生活してきた。色々な経験をさせてもらったし、卓球に感謝しています」(平野)


 会見でも時折涙を浮かべながらコメント。ベンチに入った大嶋雅盛監督も「卓球界にすごく大きなものを残した選手。本人の希望でベンチに入ったけど、指名していただいたことをうれしく思う。色んなことを思いながらベンチに入らせてもらった」と平野に対して最大の賛辞を贈った。平野の現役生活最後の相手となった藤井は試合終了後、号泣。女子シングルスで優勝した森薗美咲(日立化成)も優勝会見の合間に「最後に平野さんと試合したかった」と語るなど、観客のみならず、選手も引退を惜しんでいた。
 ロンドン五輪団体銀メダル、全日本選手権で5度の優勝という、輝かしい実績を積み重ねてきた平野。最後の一球まで真摯に卓球と向き合い、全力のプレーを見せてくれた。燦然と輝く記録と多くの人の心に残る記憶を残し、偉大な卓球人は笑顔と涙でコート去った。引退会見は4月12日に行われる。
  • 最後まで気迫のプレーを見せた

  • ベンチでミキハウス・大嶋監督と抱擁

  • 開会式ではちびっ子と談笑

  • 笑顔と涙でコートを去る